叔母の民宿を手伝いに行ったら連泊中の年上のお客さんに夜な夜な巻き込まれていった件について

こんにちは。26歳、都内のSIerで客先常駐してるしがないSEです。身長172、体重68、顔面偏差値は友人いわく「雰囲気イケメン止まり」とのこと。まあ要するにフツメンです。

今年の6月の話なんですけど、新潟の松之山にある叔母の民宿を手伝いに行ったんですよ。叔母――母の姉で、もう60近いんですけど――が腰を痛めたとかで、繁忙期なのに人手が足りないと。有休が溜まりまくってたし、上司にも「頼むから休んでくれ」って言われてたタイミングだったので、まあいいかと。

松之山温泉って知ってますかね。日本三大薬湯のひとつで、めちゃくちゃ塩辛いお湯なんですよ。草津、有馬と並ぶらしい。駅からバスで30分くらいの山の中で、コンビニもない。民宿は全6室の小さいところで、叔母が一人で切り盛りしてます。

着いた初日、叔母に「いいかい、お客さんには絶対に手を出すんじゃないよ。うちは女性の一人旅のリピーターが多いんだから、変な噂が立ったら終わりだからね」と釘を刺されました。

「出すわけないでしょ、何言ってんの」

「あんた、顔はそこそこだし若いし、油断してるとろくなことにならないよ」

叔母、失礼すぎません? でもまあ、言いたいことはわかる。田舎の民宿で若い男がうろうろしてたら、お客さんも気まずいかもしれないし。

で、その日の夕方。布団を敷いたり風呂場の掃除をしたりしてたら、玄関から声が聞こえました。

「すみませーん、予約してた白石です」

出迎えに行くと、キャリーケースを引いた女性が立ってました。

(えっ)

第一印象、石原さとみ。いや、石原さとみに泉里香を足して2で割った感じ。身長は163くらいかな、黒髪のミディアムで、夏なのに白いブラウスにロングスカートっていう清楚な格好なんだけど、ブラウスの上からでもわかるくらい胸がしっかりしてて。Eカップはあるんじゃないかと。顔は小さくて、目がくりっとしてて、ちょっと困ったような笑い方をする人でした。

「あ、どうも。叔母の甥で、手伝いに来てます」

「あら、聞いてなかったわ。若い人がいるのね」

白石さん、31歳。3泊4日の連泊。一人旅。これだけで叔母の言ってた「女性の一人旅リピーター」のど真ん中じゃないですか。

初日の夕食は叔母が作った山菜料理で、俺は配膳係をやってました。白石さんのほかに、60代の夫婦と、登山帰りっぽい40代の男性2人組がいて、食堂は結構にぎやか。

白石さんは一人で静かに食べてたんだけど、俺が「地酒もありますけど、どうですか?」って聞いたら、「じゃあ、ひとつもらおうかな」って。

「お兄さんも一緒に飲まない? 一人で飲んでもつまんないのよ」

「いや、俺は仕事中なんで…」

「仕事中って、手伝いでしょ? おばさんに聞いたわよ、有休で来てるって」

いきなり情報筒抜けなんですけど。叔母、余計なこと言うなよ…。

結局、他のお客さんが部屋に戻ったあと、片付けしながら白石さんと少し話しました。都内で看護師をしてるらしい。

「去年離婚してさ、一人になったら急に時間ができちゃって。それで温泉巡りを始めたの」

「あー…それは、大変でしたね」

「大変っていうか、もう吹っ切れてるけどね。元旦那がクソだっただけだから」

笑いながら言ってたけど、日本酒のせいか目が少し潤んでて。(あー、これ深入りしちゃダメなやつだ)と思いました。叔母の言葉が脳内リピートしてる。

「じゃあ俺、風呂の最終チェックしてきますね」と言って逃げました。

民宿の風呂は男女入れ替え制で、21時以降は貸切風呂になるんです。最終のお客さんが上がったか確認して、湯温チェックして、脱衣所を軽く掃除する。それが俺の仕事。

脱衣所に入って、「誰もいないよな」って声かけて。返事がなかったので中に入ったら。

白石さんが、湯船に浸かってました。

「きゃっ!」

「すっ、すみません!!」

慌てて出ようとしたんですけど、白石さんが笑い出して。

「大丈夫大丈夫、お湯に浸かってるから何も見えてないでしょ」

「いや、でも…」

「ねえ、せっかくだからお兄さんも入ったら? さっき飲みそびれたし、ゆっくり話したいな」

(この人、距離感バグってない?)

「いやいやいや、さすがにそれは」と言って脱衣所に戻りました。心臓バクバク。一瞬だったけど、湯気越しに見えた鎖骨のラインと、お湯から少し出てた胸の上の部分が、脳に焼きついてしまった。

叔母が寝てるのを確認して、自分の部屋(スタッフ用の4畳半)に戻って布団に入ったんですけど、全然眠れない。白石さんの笑った顔がチラつく。

(いやいや、お客さんだぞ。5歳上だぞ。離婚したばっかだぞ。ダメだろ普通に)

翌日。朝食の配膳をしてたら、白石さんが「おはよう、昨日はごめんね。ちょっと飲みすぎてた」って普通に謝ってきました。あれ、意外とまともな人?

「いえ、こっちこそすみません。ちゃんと確認してから入るべきでした」

「ふふ、律儀だね。元旦那にはなかった誠実さだわ」

(それ、褒めてるのか元旦那をディスってるのか…)

2日目の昼間、白石さんは近くの棚田を見に行くと言って出かけました。叔母に「送迎してやりな」と言われたので、軽トラで星峠の棚田まで送っていくことに。

車内、15分くらい二人きり。

「お兄さん、彼女いないの?」

「いないですね。2年くらい」

「もったいない。優しそうなのに」

「優しいだけじゃモテないんすよ」

「そうかな。私は優しい人がいいけどな」

ちらっとこっちを見る目が、なんか意味ありげで。(考えすぎだろ、俺の自意識過剰だ)と自分に言い聞かせました。

棚田で写真を撮ってあげて、帰りにまた軽トラに乗せて。帰り道、白石さんが急に黙って窓の外を見てて。

「…ねえ、私のこと、おばさんだと思ってる?」

「は? 思ってないですけど」

「ほんと?」

「31でしょ? 全然若いじゃないですか。ていうか、普通にきれいな人だなって思ってますけど」

言ってから(あ、やべ)と思ったけど、白石さんは窓の方を向いたまま「…ありがと」って小さく言って、それっきり民宿に着くまで無言でした。

なんか、変な空気にしちゃったかな、と。

2日目の夜。また食堂の片付けをしてたら、白石さんが「ねえ、今日は一緒に飲んでくれない?」って。

叔母はもう部屋に引っ込んでたし、他のお客さんも全員部屋に戻ってた。断る理由がなくて、結局二人で日本酒を飲み始めました。

松之山の地酒「天神囃子」ってやつで、すっきりしてて美味いんですよ。白石さんもそれを気に入ったらしくて、おちょこで3杯、4杯と進んでいく。

「元旦那ね、浮気してたの。しかも相手が私の同僚。病棟で毎日顔合わせる人よ? 地獄でしょ」

「うわ…それはキツい」

「でしょ。だから辞めて転職して、ついでに離婚もして。全部リセットしたの」

「強いっすね」

「強くないよ。強かったら一人で温泉来て、知らない男の子に絡んだりしないでしょ」

そう言って笑ったけど、目が笑ってなくて。

(あー、この人、寂しいんだな)

そう思った瞬間、なんか胸がぎゅっとなった。叔母の「手を出すな」って言葉と、白石さんの寂しそうな横顔が、頭の中でぶつかってる。

「ねえ、今日も貸切風呂の時間あるんでしょ?」

「…ありますけど」

「一緒に入ろうよ」

「いやいやいや」

「冗談。…半分だけど」

半分ってなんだよ。

結局、風呂には一緒に入りませんでした。でも、白石さんが先に入って、俺があとからチェックに行くっていういつものパターンで、今度は脱衣所で鉢合わせました。

白石さん、バスタオル一枚で立ってて。髪が濡れてて、鎖骨に水滴が残ってて。

「あ」

「あ」

お互い固まって。

「…見ないでよ」

「見てないです」

見てた。バスタオルから出てる肩の白さとか、太ももの感じとか。全部見てた。

「嘘。目、そらしてないじゃん」

「…すみません」

「…別にいいけど」

白石さんが一歩近づいてきた。松之山の温泉って独特の硫黄の匂いがするんですけど、その匂いの奥に、シャンプーの甘い香りが混ざってて。

「ねえ、私のこと、女として見てくれてる?」

「…見てます」

もう嘘つけなかった。

「そっか」

白石さんが俺の胸に額をつけてきた。バスタオル越しに柔らかい感触が伝わってきて、頭が真っ白になりかけた。

でも、そこで叔母の顔が浮かんだんですよ。

「白石さん、ダメです。ここじゃダメです」

「…わかってる。わかってるけど、寂しいの」

その声が震えてて。

俺は白石さんの頭をぽんぽんって叩いて、「部屋に戻ってください」と言いました。たぶん人生で一番カッコいいことを言ったと思うんですけど、内心は(俺は何をやってるんだ、こんなきれいな人が目の前にいるのに)って自分にブチ切れてました。

3日目。白石さんの最後の夜。

昼間は普通にしてたんですけど、お互いなんか意識してるのが丸わかりで。配膳のとき手が触れたら二人とも固まるし、目が合うと白石さんがすぐそらすし。叔母が「あんたたち何かあったの?」って聞いてくるレベル。

「何もないよ」

「ふーん。まあ、明日帰るんだから、最後くらいちゃんとおもてなししなさいよ」

叔母、絶対なんか気づいてるだろ…。

夜、食堂の片付けを終えて、俺は外の縁側で涼んでました。6月の松之山の夜って、東京とは全然違う。虫の声がすごくて、星がバカみたいに見えて。ほくと七星がくっきり見えるなんて、東京じゃ考えられない。

そこに白石さんが来ました。浴衣姿で、髪を下ろしてて。

「隣、いい?」

「どうぞ」

しばらく無言で星を見てました。

「明日帰るんだよね、私」

「そうですね」

「…もう会えないかもね」

「そんなことないでしょ。リピーターなんだから、また来ればいいじゃないですか」

「あなたはもういないでしょ? 有休が終わったら東京に戻るんだし」

…確かに。

「ねえ」

「はい」

「今夜だけ。今夜だけでいいから」

白石さんが俺の手を握ってきた。指が細くて、でも看護師の手だからか少しだけ硬くて。

俺の中で何かが切れた、とかカッコいいこと言いたいけど、正直に言うと、ずっと切れかけてたんですよ。初日の風呂場からずっと。白石さんのことが気になってて、でも叔母の手前ブレーキかけてて、それがもう限界だった。

「…叔母にバレたら殺される」

「バレないように、静かにするから」

「それフラグでしかないじゃないですか」

白石さんが笑った。今回の旅で初めて見る、本当にうれしそうな笑顔だった。

白石さんの部屋に行きました。6畳の和室で、布団がもう敷いてある。窓の外から蛙の声がめちゃくちゃ聞こえる。

正座で向き合って、なんか気まずくて。

「えっと、その」

「緊張してるの?」

「してますよ、そりゃ」

「私だって緊張してるよ。離婚してから誰ともしてないし」

「…何ヶ月ですか」

「1年3ヶ月」

「長いっすね」

「長いのよ」

白石さんが自分から浴衣の帯をほどいた。(本当にいいのか、これ。お客さんだぞ。叔母が寝てるすぐ隣の建物だぞ)。頭ではブレーキかけてるのに、体が動いてる。白石さんの肩に手を置いた瞬間、白石さんがびくって震えた。

「…ごめん、ちょっと久しぶりすぎて」

「ゆっくりでいいですよ」

浴衣をずらして、肩にキスした。鎖骨のあたりに。白石さんの手が俺の背中に回ってきて、爪が少し食い込む感じがした。

温泉上がりの白石さんの肌、めちゃくちゃすべすべなんですよ。松之山の湯って美肌の湯とも言われてて、塩分が肌をコーティングするとかなんとか。そんな豆知識が頭をよぎるくらい、まだ冷静な部分が残ってた。

でも浴衣を全部脱がせたとき、冷静さは消えました。

白石さんの体、想像以上だった。Eカップ、当たってました。腰がきゅっと細くて、お尻がちょうどいい丸さで。全体的に色白で、温泉のせいかほんのりピンクがかってて。

「…きれいすぎません?」

「やめてよ、そういうの…//」

顔を背ける白石さんの耳が真っ赤で。(あー、この人、本当に久しぶりなんだな)って思ったら、なんか大事にしたいって気持ちが急に湧いてきた。

胸に触れたら、白石さんが小さく声を漏らした。

「ん…っ」

「声、大丈夫ですか。隣の部屋…」

「今日は隣、空き部屋だから…大丈夫」

それ聞いて少し安心して、胸を揉みながら乳首を舌で転がした。白石さんの手が俺の頭を掴んで、ぐっと押しつけてくる。

「あっ…そこ、弱いの…」

「ここ?」

「んんっ…意地悪しないで…」

意地悪してるつもりはないんだけど、反応がいいからつい。左右交互に舐めてると、白石さんの腰が少しずつ動き始めた。

手を下に伸ばしたら、もうすごく濡れてて。

「すごいですね」

「言わないでっ…恥ずかしいから…」

指でゆっくり外を撫でてから、中に1本入れた。きゅっと締まる感覚。1年3ヶ月ぶりっていうのは本当みたいで、指1本でもかなりきつい。

「あ…っ、久しぶりで…感覚が…っ」

もう1本追加して、中をゆっくり動かしながら、親指でクリを撫でる。白石さんが布団のシーツを掴んで、声を殺そうとしてた。

「やば…っ、もう…っ」

「いっていいですよ」

「っ…!」

白石さんの体がびくんって跳ねて、中がぎゅうって締まった。目を閉じて、口をぎゅっと結んで、声を堪えてイッてた。

(すっげえエロい…)

なんかもう、冷静でいろっていう方が無理。

「…入れて」

「ゴム、持ってきてないです」

「私、ピル飲んでるから大丈夫」

「…本当ですか?」

「看護師だよ? 自分の体の管理くらいしてるわよ」

それもそうか。でもこれ、本当にいいのか? お客さんだぞ? 叔母が知ったら…。

でも白石さんが俺の手を引いて、自分のお腹に当てて。

「お願い。今夜だけだから」

その声が切なくて、断れなかった。

ゆっくり入れていった。白石さん、最初はきつくて痛そうな顔をしたけど、しばらくしたら力が抜けて。

「あ…っ、大きい…」

「痛くないですか?」

「ううん…気持ちいい…久しぶりに…」

最初はゆっくり、様子を見ながら動いた。白石さんが俺の首に腕を回してきて、耳元で息が当たる。

「もっと…動いて…」

ペースを上げると、白石さんの声が漏れ始めた。

「んっ…あっ…やば…声出ちゃう…」

「大丈夫ですよ、隣空いてるって言ったでしょ」

「でも…あっ…叔母さんに…んんっ」

白石さんが俺の背中に爪を立てた。痛いけど、それがまた興奮を煽る。布団がずれて畳に直接肌が当たるのも気にならないくらい、夢中だった。

「…やばい、気持ちよすぎる」

「私も…っ、また…イきそう…」

白石さんの足が俺の腰に絡みついてきた。中がきゅうきゅう締まって、奥が当たるたびにびくって反応する。

「あっ…あっ…イク…っ!」

白石さんが俺を抱きしめたまま、体をこわばらせた。中がぎゅっと脈打つように締まって、俺も限界だった。

「出る…っ」

「いいよ…中に…っ」

腰を押し付けて、中に全部出した。頭が真っ白になる感覚。白石さんが「あ…あったかい…」って小さく言った。

しばらくそのまま抱き合ってました。蛙の声だけが聞こえる。6月の松之山の夜は、窓を閉めてても外の音が入ってくる。

「…ねえ、もう一回、いい?」

「…マジですか」

「1年3ヶ月分、取り返したいの」

そう言って白石さんが俺を押し倒してきた。今度は白石さんが上。さっきとは違って、白石さんの方が積極的だった。自分で腰を動かし始めて、俺の腹に手をついて、目を閉じて。

さっきイったばっかりなのに、白石さんの中はまだぬるぬるで、俺のものと白石さんのものが混ざった感覚がすごい。

「ん…っ、この角度…すごい当たる…」

白石さんが自分でちょうどいい角度を探してる。看護師って体の構造わかってるから、こういうとき的確なのかもしれない。

下から胸を揉みながら、白石さんの動きに合わせて腰を突き上げる。

「あっ…そこ…っ、ダメ…すぐイっちゃう…」

「イっていいですよ」

「やだ…もうちょっと…このまま…」

白石さんが動きを遅くして、ゆっくりぐりぐりと腰を回す。1回目のときの切羽詰まった感じとは違って、今度は余裕がある分、なんかこう、甘い感じだった。白石さんが身をかがめてきて、キスしてきた。舌を絡めながら、ゆっくり腰を動かす。

(なんだこれ。1年3ヶ月ぶりの人がこんなに上手いのか。いや、上手いっていうか、相性がいいのか?)

「ね…一緒にイこ?」

「うん…」

白石さんがペースを上げて、俺も下から合わせて。ぱちゅぱちゅって音が和室に響いて、なんかすごく背徳的で。

「イク…っ!」

「っ…!」

同時にイけた。白石さんが俺の上に崩れ落ちてきて、胸が押し付けられる。汗と温泉の匂いが混ざった白石さんの体が、やたら愛おしく感じた。

「…ありがとう」

「なんでお礼言うんですか」

「だって、久しぶりに人に触れてもらえた。温かかった」

その声が枕に半分埋もれてて、泣いてるのか笑ってるのかわからなかった。

翌朝。白石さんのチェックアウトを俺が担当しました。叔母は台所で朝食の片付け中。

「お世話になりました」

「こちらこそ。…また来てください」

「うん。…また来る」

そう言って、白石さんは名刺を1枚渡してきた。裏に携帯の番号が書いてある。

「次は、東京で。…ね?」

俺が何か言う前に、白石さんは軽く手を振って、バス停に向かって歩いていきました。

玄関で見送ってたら、後ろから叔母の声。

「で、何もなかったんだね?」

「何もないよ」

「ふーん。あんた、首の後ろ、引っ掻き傷あるけどね」

…。

叔母にはバレてました。こっぴどく叱られましたが、「まあ白石さんなら、悪い人じゃないからいいけど」と最後には言ってくれました。叔母、わりと話がわかる人だった。

東京に戻ってから、白石さんの番号に連絡しました。最初は「今夜だけ」のはずだったんですけど、結局、あれから月2くらいで会ってます。

白石さん――今は里香さんって呼んでるんですけど――と新宿のゴールデン街で飲んでるとき、里香さんがぽつりと言ったんですよ。

「あのときさ、脱衣所で会ったの、実はわざとだったんだよね」

「はあ?!」

「21時にチェックしに来るの知ってたから、タイミング合わせたの」

「マジかよ…」

「でも、あのとき引いてくれたから、この人なら信用できるって思った。押してきてたら、たぶんそこで終わってた」

つまり俺、あの夜ブレーキかけたのが正解だったってこと?

「じゃあ俺、試されてたわけ?」

「試したっていうか…確認したかったの。ちゃんと断れる人かどうか」

「結果的に3日目に断れてないんですけど」

「3日目は私が本気だったから、しょうがないでしょ」

なんだそれ。

巻き込まれ体質って言われることがたまにあるんですけど、今回ばかりは巻き込まれてよかったなと思ってます。

というか、今も絶賛巻き込まれ中です。


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