これ書くかどうかめちゃくちゃ迷ったんだけど、もう時効かなと思って投稿します。
大学1年の夏の話。俺は都内の私大に通ってて、高校からの親友・タカシの家が中央線の同じ駅だったから、週3ぐらいでタカシの部屋に転がり込んでゲームしたり課題やったりしてた。国分寺の駅から歩いて7分ぐらいのマンション。
で、タカシには3つ上の姉ちゃんがいた。
初めて会ったのは高3の秋、タカシの家に受験勉強しに行ったとき。リビングのソファでノートPC開いてた人がいて、「あ、弟の友達?どうぞ~」って言われた。
その瞬間、心臓止まるかと思った。
顔が広瀬すずをちょっと大人っぽくした感じで、身長は163ぐらい。髪は鎖骨ぐらいのミディアムで、家にいるのにちゃんとまつ毛上がってて、部屋着なのに妙に色気があった。
(いや待て、タカシの姉ちゃんだぞ…)
タカシは「あー姉ちゃん、こいつ高校の同じクラスの奴」とだけ言って、俺を自分の部屋に引っ張っていった。
そこから大学入って、タカシの家に行くたびに姉ちゃん――ユカさんとすれ違うようになった。ユカさんは都内の出版社で編集アシスタントをしていて、平日でも遅い時間に帰ってくることが多かった。
タカシの部屋でモンハンやってると、廊下から「ただいま~」って声がして、俺だけ一瞬手が止まる。タカシは全く気にしてない。(そりゃそうだよな、自分の姉だもん…)
たまにユカさんがタカシの部屋に顔を出して、「あんたらまだゲームしてんの?アイス買ってきたけど食べる?」って差し入れしてくれた。ハーゲンダッツのストロベリーを渡されたとき、指が触れて、俺は明らかに動揺した。
「あ、ありがとうございます…」
「なんで敬語なの笑。タメでいいよ、もう何回も会ってるし」
「あ、はい…うん、ありがと…」
タカシが横から「こいつ姉ちゃんにだけ態度変わるんだよな~」って言ったとき、マジで殺意が湧いた。
ユカさんは笑って「かわいいじゃん」って言って部屋を出ていった。
…かわいいじゃん、って。俺に対して言ったのか?それとも状況がってことか?
いやどう考えても後者だろ。でもあの笑い方、目尻がくしゃってなるやつ、あれがずっと頭から離れなかった。
ここまでならまだ「友達の姉に片想いしてるダサい大学生」で済む話なんだけど、事件は7月の終わりに起きた。
その日、タカシの家で一緒にレポートを書いてた。経済学概論の期末レポートで、提出が翌日の正午。俺はタカシより先に終わって、「じゃあ先帰るわ」って22時ぐらいに出た。
家に帰って風呂入って、さあ寝るかってタイミングで、タカシからLINEが来た。
「お前USBここに忘れてるぞ」
見たら確かに、レポートのデータ入れてたUSBメモリがない。提出用のファイルはPCにもあるから致命的じゃないんだけど、就活用のポートフォリオとか色々入ってたから取りに行きたかった。
「明日取りに行くわ」って返したら、タカシから「明日朝からバイトだから置いとく。玄関の棚に置いとくから姉ちゃんに言っとく」と来た。
翌朝10時ぐらいにタカシの家に行った。インターホン押したら、出てきたのはユカさんだった。寝起きっぽい顔で、タンクトップにショートパンツ。
(おい…それは…)
「あ、USB取りに来たんでしょ?ちょっと待ってね」
玄関で待ってたら、「あれ、棚にない…タカシの部屋かも。上がって」って言われた。
靴を脱いでタカシの部屋に入ったけど、机の上にもない。引き出しも開けたけど見つからない。
「ごめんね、あいつどこに置いたんだろ…あ、もしかしてリビングかも」
リビングのテーブルの上に、ぽつんとUSBメモリがあった。
「あった。ありがとう、ごめんね朝から」
「全然。てかコーヒー飲んでく?ちょうど淹れようと思ってたし」
断る理由がなかった。いや、断る理由はあった。タカシがいない家で、ユカさんと二人きり。これは断るべきだった。でも俺の口は「じゃあいただきます」って言ってた。
キッチンでドリップコーヒーを淹れてくれるユカさんの後ろ姿を、ダイニングテーブルに座って見てた。タンクトップから見える肩のラインとか、ショートパンツから出てる脚とか、もう直視できない。
「はい、ミルクいる?」
「ブラックで大丈夫」
「へえ、大人じゃん」
向かいに座ったユカさんが、マグカップを両手で包みながら、じっとこっちを見てきた。
「ねえ、前から聞きたかったんだけど」
「…なに?」
「タカシの部屋来るとき、私のことちらちら見てるよね」
コーヒー吹きそうになった。いや実際ちょっとむせた。
「えっ、いや、そんな…」
「隠すの下手すぎ笑。リビング通るとき絶対こっち見てるし、目が合うとすぐ逸らすし」
(バレてたのかよ…)
どう取り繕っても無駄だと悟った。顔が熱い。たぶん真っ赤になってる。
「怒ってるわけじゃないよ?むしろ…」
ユカさんが言いかけてやめた。マグカップに口をつけて、一口飲んで、また俺を見た。
「…私もさ、ちょっと気になってたんだよね」
「え?」
「弟の友達を気になるとか最悪じゃん。だから気づかないフリしてたんだけど」
頭の中がぐちゃぐちゃになった。ユカさんが俺を?いやいや、からかわれてるだけだろ。年下の弟の友達をからかって遊んでるだけだ。
「…それ、冗談でしょ」
「冗談だと思う?」
目が笑ってなかった。真剣な、でもどこか不安そうな目。
「もし冗談じゃなかったら…迷惑?」
「迷惑なわけない。でも…タカシに…」
「うん、それなんだよね…」
二人とも黙った。エアコンの音だけが聞こえてた。国分寺の夏は普通に暑くて、窓の外でセミが鳴いてた。
俺はコーヒーを飲み干して、立ち上がった。帰らなきゃと思った。ここにいたらダメだと思った。
「コーヒー、ありがとう。俺帰る…」
「待って」
ユカさんが俺の手を掴んだ。小さくて、でも熱い手だった。
「…帰んないで」
声が震えてた。
「ユカさん…」
「タカシのこと考えたら絶対ダメなのわかってる。でもさ、半年ずっと我慢してて、今二人きりで、次いつこんなことあるかわかんないし…」
ユカさんの目が潤んでた。こんな顔されたら、もう無理だった。
俺はユカさんの手を握り返した。指を絡めたら、ユカさんが小さく息を吸った。
「…来て」
手を引かれて、ユカさんの部屋に入った。6畳ぐらいの部屋で、本棚にびっしり文庫本が詰まってて、壁に映画のポスターが貼ってあった。ベッドサイドにスタンドライトがあって、カーテンは閉まってた。
ドアを閉めようとしたら、ユカさんが先にドアの前に立った。
「鍵、壊れてんだよね…閉まんないの」
「え…」
「タカシ昼まで帰んないから大丈夫…だと思う」
大丈夫だと思う、って。その不確かさが逆にリアルで、俺たちがやろうとしてることのヤバさを際立たせてた。
でも、もう止まれなかった。
ユカさんの顔が近づいてきて、唇が触れた。柔らかくて、コーヒーの味がした。
最初はそっと、確かめるみたいなキスだった。でもすぐにユカさんの手が俺の首の後ろに回って、深くなった。
「ん…っ」
「…もっと」
舌が入ってきて、俺も応えた。ユカさんの口の中は熱くて、吸い付くようなキスだった。年上ってこういうことかと、頭の隅で思った。
キスしながらベッドの方に移動して、ユカさんが先に座った。俺は中腰のまま止まった。
「…ほんとにいいの?」
「聞かないでよ、恥ずかしいから…いいって言ってるじゃん」
ユカさんがタンクトップの裾を自分で掴んで、するっと脱いだ。薄いベージュのブラで、Eカップはありそうだった。華奢な肩と比べて胸の存在感がすごい。
(服着てるとわかんなかった…)
俺もTシャツを脱いで、ユカさんの隣に座った。肌が触れると、二人ともびくってなった。
「…緊張する」
「俺も…やばいぐらい心臓鳴ってる」
「笑、聞こえる…ほんとだ、すごい」
ユカさんが俺の胸に手を当てた。それだけでどうにかなりそうだった。
後ろに手を回してブラのホックを外した。外し慣れてない手つきがバレたのか、ユカさんが小さく笑った。
「下手じゃん」
「うるさい…」
ブラが外れて、胸が現れた。形がきれいで、肌が白くて、思わず見つめてしまった。
「…そんなに見ないでよ…」
「ごめん…きれいすぎて」
「…ばか」
胸に触れた。柔らかくて、手のひらに吸い付くような感触だった。親指で先端に触れると、ユカさんが小さく声を漏らした。
「ん…っ」
乳首を指で転がすと、徐々に硬くなっていく。ユカさんが目を閉じて、唇を噛んでた。
「感じてる…?」
「…当たり前じゃん…ばか…」
口では強がってるけど、体は正直だった。吐息が荒くなってて、太ももをぎゅっと閉じてる。
俺はユカさんを押し倒した。ショートパンツの上から、脚の付け根をなぞった。
「あっ…そこ…」
ショートパンツに指をかけると、ユカさんが自分で腰を浮かせてくれた。淡いグレーの下着が見えて、真ん中が少し濡れてた。
「…濡れてる」
「言わないでよ…っ」
下着の上からゆっくり触った。ユカさんの太ももが震えた。指を滑らせると、布越しにわかるぐらい熱くなってた。
下着をずらして直接触れた瞬間、ユカさんの体がびくってなった。
「んっ…!」
指を一本入れると、中は驚くほど熱くて、きゅっと締まった。
「あ…っ、ゆっくり…ね…」
「うん…」
ゆっくり動かしながら、親指でクリを触った。ユカさんの反応がわかりやすくて、声が大きくなるポイントを探った。
「やっ…そこ…だめっ…」
だめって言いながら腰が動いてた。俺は構わず続けた。ユカさんの手がシーツを掴んで、顔を横に向けた。
「あっあっ…まって…いっちゃ…」
「いっていいよ…」
「んんっ…!あ…っ!」
体を震わせて、ユカさんがイった。俺の指を中がぎゅうって締めて、太ももが閉じた。
しばらく荒い息をしてたユカさんが、目を開けて俺を見た。目がとろんとしてた。
「…ずるい、先にイかされた…」
ユカさんが体を起こして、俺のズボンのボタンに手を伸ばした。ベルトを外して、ジーンズとボクサーパンツを一緒に下ろされた。もう限界まで硬くなってて、跳ねるように出てきた。
「…おっきい…」
「…恥ずかしいからあんま見ないで…」
「私のことさんざん見たくせに」
ユカさんが手で握って、ゆっくり動かし始めた。手つきが慣れてて、先端を親指でくるくる撫でてくる。
「っ…うまい…」
「年上なめないでよ…」
そう言って、顔を近づけてきた。先端に唇が触れた瞬間、声が出た。
「あっ…」
「ん…」
口に含まれて、舌が裏筋をなぞった。温かくて、吸われるたびに頭がぼうっとした。ユカさんは時々上目遣いでこっちを見てきて、その目がもう反則だった。
「やばい…ユカさんそれ…気持ちよすぎる…」
「ん…もっと気持ちよくしてあげる…」
奥まで咥えられて、頬の内側で擦られると、あっという間に限界が近づいた。
「待って…出ちゃう…口から離して…」
ユカさんは離さなかった。むしろ吸い付きが強くなった。
「まじで…っ…出る…!」
頭が真っ白になって、ユカさんの口の中に出してしまった。体がびくびくって痙攣して、力が抜けた。
ユカさんはそのまま受け止めて、ごくんって飲んだ。
「…結構出たね」
「ごめん…離してって言ったのに…」
「いいの、したかったから」
そう言ってティッシュで口元を拭いたユカさんが、ベッドに横になった。
「…ねえ、ゴムある?」
「…財布に一個だけ」
「持ち歩いてんじゃん笑」
「いや、一応…大学生だし…」
恥ずかしかったけど、ジーンズのポケットから財布を取って、コンビニで買ったまま入れっぱなしだったやつを出した。
ゴムを着けて、ユカさんの上に覆いかぶさった。脚の間に体を入れると、ユカさんが両手で俺の顔を挟んだ。
「…キスして」
キスしながら、先端を当てた。ユカさんの入り口はさっきイったのもあって濡れてて、少し押したらすっと入った。
「ん…あ…っ…」
「…入った…」
中が熱くて、きつくて、ゴム越しでもやばかった。さっき一回出したのに、すぐまた射精しそうになる。
(これ本当に起きてんのか…?ユカさんと…?)
信じられなかった。半年間ずっと見てるだけだった人の中に、今自分がいる。現実感がない。でも、ユカさんの体温と、締め付けと、耳元の吐息は紛れもなくリアルだった。
ゆっくり動き始めた。ユカさんが背中に手を回して、爪が食い込んだ。
「あっ…ん…っ…いい…」
「ユカさん…中…すごい…」
「名前…ユカでいい…」
「…ユカ…」
名前を呼んだ瞬間、中がきゅって締まった。
「もっかい呼んで…」
「ユカ…ユカ…」
「んっ…好き…っ…」
腰を深くまで押し込むと、ユカさん――ユカの声が高くなった。脚が俺の腰に絡みついてきて、引き寄せられる。
「もっと…奥…来て…」
角度を変えて突くと、ユカが目を見開いた。
「あっそこ…!やば…っ…!」
同じ場所を狙って腰を動かした。ユカの声がどんどん大きくなって、途中で自分の手で口を塞いだ。
「声…出していいよ」
「だめ…隣の部屋…」
(そうだった、ここマンションだった…)
声を殺そうとしてるユカの口元から、それでも漏れる息遣いがたまらなかった。我慢してる表情がエロくて、理性がどんどん溶けていく。
「俺…もう…」
「いいよ…出して…中に…」
「ゴムしてるから…大丈夫…」
「うん…いっしょに…イこ…?」
ユカの手が俺の背中を掻いて、脚がきつく締まった。
「あっ…いく…っ…!」
「んんっ…!あ…あぁっ…!」
体の奥から搾り取られるような感覚で、ゴムの中に全部出した。ユカも同時にイったみたいで、体がびくびく震えてた。
しばらく動けなかった。二人とも汗だくで、息が荒くて、天井を見てた。
ユカが先に口を開いた。
「…ねえ」
「ん?」
「タカシに…言う?」
「……」
現実に引き戻された。さっきまでの多幸感が、一気に罪悪感に変わった。
タカシ。俺の親友。こいつの姉ちゃんと、こいつの家で、こいつの隣の部屋で…。
「…今は言えない」
「うん…私も…」
ユカが寝返りを打って、俺の胸に額をくっつけた。
「最低だよね、私たち」
「…そうかもな」
「でも後悔はしてない」
俺も、してなかった。してないことが、余計にタチが悪い。
ゴムを外してティッシュに包んで、二人で着替えた。ユカが「シャワー浴びな」って言って、タオルを出してくれた。シャワーを浴びて戻ったら、ユカがベッドに座ってスマホを見てた。
「タカシ、バイト終わるの3時だって。まだ時間ある」
「…もう帰った方がいい」
「…だよね」
玄関でスニーカーを履いてるとき、ユカが後ろに立ってた。
「ねえ…これっきり?」
振り返ったら、ユカの目が赤くなってた。泣きそうなのを我慢してる顔。
「…連絡先、教えて」
ユカの表情がぱっと明るくなった。LINEを交換して、俺はマンションを出た。
国分寺駅まで歩く7分間、頭の中ぐるぐるだった。やっちまった。でも、ユカのことが好きだ。それだけは確かだった。
翌日、何事もなかったかのようにタカシと学食でメシを食った。「USB取れた?」「おう、姉ちゃんに開けてもらった」「あーそう」。それだけ。タカシは何も気づいてなかった。
その日の夜、ユカからLINEが来た。
「今日、タカシと普通に話せた?」
「普通に話せた。お前は?」
「普通にしたけど、目合わせらんなかった笑」
「気づかれてないといいな…」
「大丈夫だと思う。うちの弟、そういうの鈍いから」
その後、週末にユカと二人で会うようになった。吉祥寺の映画館とか、立川のカフェとか、タカシの行動範囲と被らない場所を選んで。ユカが「ここならタカシ来ないから大丈夫」って言うたびに、胸がちくっとした。
でも、ユカと過ごす時間はどうしようもなく楽しかった。出版社の愚痴を聞いたり、おすすめの小説を教えてもらったり、俺の将来の話を真剣に聞いてくれたり。3つ上なのに、全然偉ぶらない。でも時々「年上なめんな」って笑う。そのバランスがたまらなかった。
結局、タカシに言ったのは秋だった。ユカと付き合い始めて2ヶ月ぐらい経ったとき、タカシの方から「お前最近土日会えなくね?彼女できた?」って聞かれて、覚悟を決めた。
「彼女っていうか…ユカさんと…付き合ってる」
タカシ、3秒ぐらい固まった。それから「はぁ?」って言った。それから「マジで?」って言った。それから「いつから?」って聞いてきた。
全部正直に答えた。USBの日のことも。
タカシは黙って俺の話を聞いてて、全部聞き終わったあと、一言。
「…姉ちゃんのこと泣かせたらぶっ殺す」
怒ってると思った。でも、目は笑ってた。
「お前が相手ならまだマシ」って、ぼそっと言ってくれた。
タカシ、お前マジでいいやつだよ…。
あれから数年経って、ユカとはまだ続いてる。国分寺のマンションのドアの鍵は、結局直さないまま俺たちの合図みたいになった。
…やっぱ書かなきゃよかったかな。でもまあ、これ読んでる人の中に、友達の姉ちゃんが気になって仕方ないって人がいたら、こういうこともあるよって伝えたかった。
ただし、友達は選べよ。タカシみたいなやつじゃなかったら、俺は今頃友達も彼女も失ってた。