経理部に異動してきた一回り上の既婚パートさんが、残業中だけ俺にだけ敬語を崩す理由がわかった夜

こんにちは。たぶんこういう話って書いちゃいけないんだろうけど、もう3年以上前のことだし、誰かに聞いてほしくて書きます。

当時26歳、都内の中堅メーカーで経理やってました。身長172、体重62。顔面偏差値は友達いわく「普通よりちょい下」。まあ星野源をもっと地味にして、目を一回り小さくした感じだと思ってください。彼女いない歴2年、合コンは3連敗中。

そんな俺の隣の席に、4月の人事異動で配属されてきたのが三嶋さんだった。

パート勤務で、週4日。38歳、既婚。旦那さんは商社勤めで、子供はいないらしい。最初に挨拶されたとき、(え、パートってこういう人来るの…?)と思ったのを覚えてる。

身長163くらい。髪はダークブラウンのセミロングで、いつも緩く巻いてた。顔は篠原涼子に似てるって社内で言われてたらしいけど、俺的にはもうちょっと目元が柔らかくて、笑ったときに片方だけえくぼが出るのが篠原涼子とは違うところだった。スーツの上からでもわかるくらい胸が大きくて、たぶんFかGはあったと思う。なんていうか、色気がナチュラルに漏れ出てる人だった。

で、最初の1ヶ月は普通だったんですよ。「三嶋です、よろしくお願いします」「こちらこそ」みたいな、当たり前のやりとり。仕事の質問にも丁寧に答えてくれるし、こっちも普通に接してた。

変わったのは5月の連休明けぐらいからだった。

月末の締め作業って経理はだいたい残業になるんだけど、三嶋さんも「月末だけは残れます」って自分から申し出て残るようになった。課長は「助かるわ〜」って喜んでたけど、俺は正直あんまり気にしてなかった。

ただ、二人きりになる時間が増えると、三嶋さんの態度が昼間とちょっと違うことに気づいた。

「ねえ、これってこの仕訳であってる?」

昼間は「すみません、この仕訳で合っていますか?」って聞いてくるのに、残業中は敬語が外れる。

「ああ、合ってますよ。大丈夫です」

「よかった。…ねえ、コーヒー飲む?私淹れてくるけど」

「あ、じゃあお願いします」

たったそれだけのことなんだけど、なんか妙にドキッとした。38歳の既婚者に対して何ドキドキしてんだよ、って自分でも思ったけど。

6月になると、残業中の雑談が増えた。

「彼女とかいないの?」

「いないっす。もう2年くらい」

「うそ。もったいない」

「いや、もったいなくはないですよ。普通にモテないんで」

「そんなことないと思うけどなあ…」

こういうのって、社交辞令だってわかってるんですよ。38歳の既婚の大人の女性が26歳の地味な男に言う「もったいない」なんて、天気の話と同じレベルのやつ。わかってる。わかってるんだけど、三嶋さんが言うとなんか違って聞こえた。

(いや、俺なに期待してんだよ…人妻だぞ…)

自分にツッコミを入れながら、でも残業の日がちょっとだけ楽しみになってる自分がいた。

7月のある日、経費精算のシステムが突然落ちた。月末の締め前日だったから、課長はパニック。「復旧まで待つしかない」ってことになって、課長と他のメンバーは「明日早く来てやろう」って帰っていった。

俺はなんとなく残った。別にシステムが復旧するわけでもないのに。そしたら三嶋さんも残ってた。

「三嶋さん、帰らなくていいんですか?旦那さん待ってるんじゃ…」

「…うん、大丈夫。今日は遅くなるって言ってあるから」

なんか、その「大丈夫」の言い方が引っかかった。いつもの軽い感じじゃなくて、少し声のトーンが低かった。

「ねえ、お腹空かない?近くのコンビニ行かない?」

「あ、行きましょう」

オフィスのある浜松町から増上寺方面に歩いて、ファミマでおにぎりとサンドイッチを買った。7月だから外はまだ明るくて、蒸し暑い風が吹いてた。

「ちょっとだけ外で食べない?」

芝公園のベンチに並んで座って、おにぎりを食べた。東京タワーがすぐそこに見えてて、なんか不思議な時間だった。

「ね、私ね、旦那とうまくいってないの」

突然だった。おにぎりを食べてる途中で言われて、俺は海苔を噛みちぎったまま固まった。

「え…」

「3年くらいかな。もうほとんど会話がないの。帰ってきても別の部屋だし」

「それは…その…大変ですね」

(何言ってんだ俺。大変ですねって。もうちょいなんかあるだろ)

「パートに出たのもね、家にいるのが辛かったから。…ごめんね、こんな話して」

「いや、全然。聞きますよ、俺でよければ」

三嶋さんが笑った。片方だけのえくぼが出て、でも目はちょっと潤んでるように見えた。

「君って優しいね。昼間、後輩の子に仕訳教えてるとき、絶対怒らないでしょ。あれ見てて思った」

(いや、単に怒れない性格なだけなんだけど…)

そっからしばらく、東京タワーを見ながら黙って座ってた。沈黙が気まずくなかったのは初めてだったかもしれない。

それから、俺と三嶋さんの距離は少しずつ変わっていった。

残業中にコーヒーを渡されるとき、指が触れるようになった。最初は偶然だと思ってた。でも3回目くらいで、(これ、わざとだよな…?)って気づいた。気づいたけど、何も言えなかった。

8月の頭、部署の飲み会があった。三嶋さんも来てて、二次会にも残った。課長たちが先にタクシーで帰って、残ったのは俺と三嶋さんと、営業部の後輩2人。後輩たちが「俺ら終電あるんで」って帰って、また二人きりになった。

三嶋さんは結構飲んでて、頬がピンク色になってた。

「ねえ、もう一軒行かない?」

「え、もう23時過ぎてますけど」

「いいの。今日は帰りたくないの」

その言い方で、俺は全部わかった。わかったけど、わかりたくなかった。

(これ以上一緒にいたらまずい。絶対まずい。人妻だぞ。12歳上だぞ)

「…わかりました。もう一軒だけ」

結局行ったのは新橋のガード下の小さな焼き鳥屋で、カウンターに並んで座った。狭い店で、肩が触れ合う距離。三嶋さんはハイボールを頼んで、俺もハイボールにした。

「旦那とね、もう1年以上してないの」

酔ってるからか、さらに踏み込んだ話が出てきた。

「…それは」

「私から誘っても断られるし。もう女として見られてないんだなって」

「そんなわけないでしょ。三嶋さんめちゃくちゃきれいじゃないですか」

言っちゃった。酔ってたのもあるけど、本心だった。

三嶋さんが俺の顔をじっと見てきた。

「…本当に思ってる?お世辞じゃなくて?」

「お世辞で言えるほど器用じゃないですよ、俺」

「…ふふ。そうだよね。君、嘘つけない顔してるもんね」

三嶋さんが俺の左手の上に、自分の右手を重ねてきた。カウンターの上で、二人の手が重なってる。指先が温かかった。

(まずい、まずい、まずい)

頭の中で警報が鳴ってるのに、手を引くことができなかった。

「ねえ…もう少しだけ、一緒にいてくれない?」

店を出たのは0時過ぎだった。新橋の駅前はまだ人がいたけど、少し裏に入ると静かだった。三嶋さんが少しふらついてて、腕を貸した。

「大丈夫ですか?タクシー呼びましょうか」

「…帰りたくない」

立ち止まって、三嶋さんが俺の腕を掴んだまま、俺の胸のあたりに額をつけてきた。シャンプーの匂いが、ほんのり甘かった。

「…ごめんね。私おかしいよね。12も上で、結婚してて」

「三嶋さん…」

「でも…もうずっと、誰にも触れてもらえなくて…」

声が震えてた。泣いてるのかと思って顔を覗き込んだら、泣いてはいなかった。でも目が赤くて、唇を噛んでた。

(だめだ。俺がこの人を抱きしめたら、もう戻れない)

わかってた。わかってたのに。

気づいたら三嶋さんの肩を抱いてた。三嶋さんが顔を上げて、目が合って、そのまま…キスしてた。

焼き鳥とハイボールの味がした。全然ロマンチックじゃない。でも心臓がちぎれそうだった。

「…っ…」

短いキスだった。離れて、お互い黙って、5秒くらい見つめ合った。

「…ホテル、行こ」

俺は頷いた。考えるのをやめた。

新橋から汐留方向に歩いて、ビジネスホテルにチェックインした。フロントで「シングルですか」って聞かれて「ダブルで」って答える声が自分のものじゃないみたいだった。

部屋に入って、ドアが閉まった瞬間、三嶋さんが俺に抱きついてきた。

「お願い…抱いて…」

その声が切実すぎて、なんか泣きそうになった。こんなきれいな人が、こんなふうに頼んでくるのがおかしいだろって。

「…はい」

ベッドに座って、向かい合った。三嶋さんのブラウスのボタンを外していく手が震えてた。情けないけど、緊張しすぎて指がうまく動かなかった。

「…ふふ、手震えてるよ」

「いや、そりゃ震えますよ…こんな状況…」

「…私も震えてる」

三嶋さんが自分でブラウスを脱いだ。黒いレースのブラジャーの下に、想像以上のボリュームがあった。

「…すげえ」

「やだ、そんな直球で言わないでよ…恥ずかしい」

ブラを外すと、形のいい胸がこぼれた。38歳とは思えない張りで、乳首はきれいな薄ピンク色だった。

「きれいですよ、ほんとに」

「…っ…そういうの久しぶりに言われた…」

三嶋さんの目から涙がこぼれた。泣きながらキスしてきて、俺はもうわけがわからなくなった。

(俺は今、人の奥さんを抱こうとしてる。最低だ。最低だけど、やめられない)

胸に触れると、びくっと反応した。乳首を指で転がすと、小さく声が漏れた。

「あ…っ…久しぶりすぎて…すぐ感じちゃう…」

スカートを脱がせて、黒いレースのショーツの上から触ると、もうかなり濡れてた。

「すごい濡れてる…」

「…言わないで…恥ずかしいから…」

ショーツを下ろして、直接触れた。指を滑らせると、三嶋さんが腰を浮かせた。

「んっ…あ…そこ…っ」

クリを親指で撫でながら、中に指を入れると、きゅっと締まった。

「あっ…だめ…もう…っ」

「もう?早くないですか?」

「だって…1年以上されてなかったんだよ…っ…んっ…!」

三嶋さんの体がびくんと震えて、俺の手首を掴んできた。目をぎゅっとつぶって、唇を噛んで、しばらく動かなかった。

(…今の、イったのか…?指だけで…?)

「…はぁ…はぁ…ごめん…すぐイっちゃった…」

「謝んなくていいですよ」

「…ねえ、私にもさせて」

三嶋さんが俺のベルトを外して、ズボンとパンツを下ろした。もうガチガチに硬くなってるのを見て、三嶋さんが少し笑った。

「…こんなになってるの、私のせい?」

「他に誰のせいがあるんですか…」

「…嬉しい」

三嶋さんが屈んで、口に含んでくれた。舌の使い方がうまくて、先端を舐められると腰が浮きそうになった。

「やば…っ…三嶋さん、上手すぎ…」

「んっ…ん…」

喉の奥まで咥えて、ゆっくり引き抜く。その繰り返しで、あっという間に限界が近づいた。

「やばい、もう出る…口から離して…」

「…いいよ、出して…」

そのまま口の中に出してしまった。三嶋さんはごくんと飲み込んで、口元を手の甲で拭った。

「…苦い」

「すみません…」

「ふふ、謝んないでよ。…ねえ、まだ続けてくれる?」

(この人やばいな…)って思った。さっきまで泣いてた人が、今は潤んだ目でこっちを見てきてる。ギャップが凄すぎて頭がおかしくなりそうだった。

三嶋さんが鞄からコンドームを取り出した。

「…持ってきてたんですか」

「…買っておいたの。今日こうなるかもって…思ってたから」

つまり、飲み会の前からこうなることを想定してたってことで。俺はずっと「偶然の流れ」だと思ってたけど、三嶋さんの中では違ったのかもしれない。

(…え、ってことは、俺は前から狙われてた…?)

本人だけが気づいてなかったやつだ。残業中の敬語崩し、指が触れるコーヒー、芝公園での告白。全部、布石だったのか。

三嶋さんがゴムをつけてくれて、仰向けに横になった。

「…来て」

足を開いた三嶋さんの上に覆いかぶさって、ゆっくり入れた。

「あぁっ…!」

「…大丈夫ですか?」

「大丈夫…すごい…久しぶり…っ」

奥まで入れると、三嶋さんが俺の背中に爪を立てた。痛いのに、それがたまらなかった。

ゆっくり動き始めると、三嶋さんが耳元でささやいた。

「…もっと激しくしていいよ…」

「でも…」

「お願い…優しくしないで…」

その言葉で、なんかスイッチが入った。腰を打ちつけるように動くと、三嶋さんの声が大きくなった。

「あっ…あっ…そこ…いい…っ」

ベッドが軋む音と、三嶋さんの声と、自分の荒い呼吸。ビジネスホテルの薄い壁の向こうに誰かいるかもしれないのに、もう気にする余裕がなかった。

「ねえ…名前で呼んで…」

「え…」

「三嶋さんじゃなくて…名前…」

「…美弥子さん…」

「っ…! もう一回…」

「美弥子さん…っ…」

三嶋さんが…美弥子さんが、泣き笑いみたいな顔をした。泣いてるのか喘いでるのか、もうわからなかった。

「あっ…いく…いっちゃう…!」

美弥子さんの中がぎゅうっと締まって、体がびくびく震えた。その収縮に耐えられなくて、俺も限界がきた。

「俺も…もう…」

「いいよ…一緒に…っ」

腰を押し付けたまま、ゴムの中に全部出した。しばらく二人とも動けなかった。

美弥子さんの胸の上に頭を乗せて、心臓の音を聞いてた。どくどく速く打ってるのが伝わってきた。

「…久しぶりに、女でいられた気がする」

「…」

「ありがとう」

俺は何も言えなかった。「どういたしまして」なんて軽い言葉は違うし、「好きです」も違う気がした。ただ、この人を放したくないとは思った。

少し休んでから、美弥子さんが起き上がって俺にキスしてきた。

「…ね、もう一回だけ…いい?」

2回目は美弥子さんが上に乗った。腰の動かし方が1回目とは全然違って、ゆっくりで、深くて、なんていうか…感情がこもってた。

「あ…ん…っ…」

目を合わせたまま動いてくる美弥子さんを見て、(これは…セックスっていうか…もっと別の何かだ…)って思った。寂しさを埋めてるとか、そういうのとも違う。うまく言えないけど。

俺は体を起こして、美弥子さんを抱きしめながら下から突き上げた。

「…好き…」

小さい声で、たぶん無意識に出た言葉だったと思う。俺には聞こえたけど、聞こえないふりをした。聞こえたって認めたら、もう引き返せなくなりそうだったから。

2回目が終わって、シャワーを浴びて、ベッドに戻った。時計を見たら3時過ぎだった。

「…始発で帰るね」

「…はい」

「月曜日、普通にしてて。いつも通り敬語使うから」

「…わかりました」

美弥子さんが俺の手を握って、目を閉じた。

「…今日のこと、後悔してないよ」

俺も目を閉じた。後悔はしてなかった。でも、これが正しいことじゃないのはわかってた。

月曜日、三嶋さんは約束通り普通だった。「おはようございます」っていつもの敬語で、いつもの笑顔で。でも俺だけが知ってる。この人が名前を呼ばれたとき、どんな顔をするか。

残業の日、二人きりになると、三嶋さんはやっぱり敬語を崩した。

「…今週の金曜、空いてる?」

それが、俺たちの関係の始まりだった。

あの夜から半年くらい、月に2〜3回、残業のあとにホテルに行った。いつも新橋か浜松町のビジネスホテル。毎回、美弥子さんは俺に「ありがとう」って言った。俺はその度に(俺が言うべきなのに)って思ってた。

結局、美弥子さんが旦那さんと離婚協議に入ったタイミングで、パートを辞めた。最後の日、いつものように残業して、いつものように二人きりになった。

「…楽しかったよ。ほんとに」

「俺も…」

「次に会うときは、ちゃんとした形で会えたらいいな」

「…待ってます」

三嶋さんは笑って、「じゃあね」って帰っていった。

あれからもう3年以上経った。結局、三嶋さんからの連絡は来てない。俺からも連絡してない。たまに浜松町を通ると、芝公園のベンチが見えて、おにぎりの味を思い出す。

あの夜、新橋のガード下で手を重ねた瞬間に、俺はもう落ちてたんだと思う。落ちてたのに、最後まで「好きです」って言えなかった。言ったら三嶋さんが困るって思ったから。でも今は、言えばよかったって思ってる。

だから何だって話なんだけどね。ただ、誰かに聞いてほしかっただけです。読んでくれた人、ありがとう。


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