金曜日の夜。仕事終わりの俺の足は、いつも同じ場所に向かう。
渋谷の裏通りにある「Bar Crescent(バー・クレセント)」。
木の扉を押し開けると、ジャズとウイスキーの香りが出迎えてくれる。
カウンター8席、テーブル2つだけのこぢんまりした空間。
「いらっしゃい、高瀬くん。今日もお疲れ様」
カウンターの中から、凛とした声。
——こいつが、俺がこの店に通い続ける理由だ。
瀬戸咲良(せと さくら)、25歳。オーナー兼バーテンダー。
ショートカットの黒髪。前髪を軽くかき上げたスタイルが、かっこいいのに色っぽい。切れ長の目、すっと通った鼻筋。笑うとめちゃくちゃ可愛い。
黒いベストに白シャツ、腕まくり。
——ボーイッシュ系美人、ってやつだ。
でも身体つきは見た目と裏腹で、ベストの上からでもはっきりわかる膨らみがある。
(……Dカップはあるよな、あれ)
「高瀬くん? ぼーっとしてるけど」
「あ、いや……うん、疲れてる」
定位置のカウンター端に座る。
「いつもの?」
「いつもので」
手慣れた動作でハイボールを作ってくれる。
「今日はウイスキー多めにしとくね。眉間にシワ寄ってるから」
一口飲む。じわっと温かさが広がる。
「……うまい」
「でしょ♡」
俺、高瀬晴人(たかせ はると)、27歳。IT企業勤めの普通の社会人。
この店を見つけたのは半年前、終電を逃した夜だった。
咲良の第一印象は「かっこいい」。次に「可愛い」。その次に「綺麗」。全部持ってる人だ。
それから毎週通うようになって、今じゃ週2〜3ペース。
「で、今日は何があったの?」
咲良がカウンターに肘をつき、覗き込んでくる。シャツの隙間から鎖骨の下が見えて、目を逸らした。
「上司が1週間かけた企画書を全否定してきた。理由は『なんか違う』」
「はぁ? 最悪。鳥山でしょ」
「よく覚えてんな……」
「常連さんの話はちゃんと覚えてるよ♡ 特に高瀬くんのはね」
——こういうことをさらっと言うから、ずるい。
「でもあの企画、私はいいと思った。自分で店やってるからビジネスの話わかるつもりだし」
「……ありがとな」
咲良と話すと、どんな嫌なこともリセットされる。聞き上手なだけじゃなく、ちゃんと覚えていて、自分の意見を言ってくれる。
「おまかせカクテル作るね♡」
シェイカーを振る咲良は絵になる。腕が動くたびにベストの下の胸がふるんと揺れて——
(見るな見るな)
「はい、『ムーンライト・キス』♡」
「なにその名前」
「今つけた♡」
甘くてビターで、バニラが香る。「うま。天才かよ」
「えへへ♡」
——こんなの、好きにならないわけないだろ。
俺はとっくに瀬戸咲良に惚れている。でもバーテンダーと客の距離感を壊すのが怖くて、言えずにいた。
その夜、閉店時間の深夜1時。店には俺と咲良だけ。
「閉店後に一杯付き合ってくれない? 私もたまに飲みたくなるの」
「……いいのか?」
「高瀬くんだから聞いてるんだよ♡」
心臓がどくんと跳ねた。
咲良が「CLOSED」の札をかけ、鍵を閉めた。
「着替えてくるね」
数分後に出てきた咲良は、白Tシャツにデニムのショーパン。
ベストで抑えられていた胸がTシャツの下で自由に主張していて、ブラの形がうっすらと浮かんでいる。
「……めちゃくちゃ可愛い」
ぽろっと本音が出た。咲良の頬がほんのり赤くなる。
「……ありがと♡」
咲良がカウンターの外側——俺の隣に座った。横並びは初めてだ。
チェリーのカクテルで乾杯して、プライベートの話をした。趣味の映画、料理、バイクのこと。知るほど好きになる。
3杯目。少し酔いが回ったころ。
「高瀬くん、好きな人いる?」
「……いる」
「どんな人?」
「ボーイッシュで、かっこよくて、笑うと可愛い。酒作るのが上手くて、いつも愚痴に付き合ってくれる人」
「…………」
「半年間、ずっと好きだった。——咲良、俺はお前が好きだ」
沈黙。ジャズだけが流れている。
「……ずるいよ♡ 先に言われたら——」
咲良がグラスを一気に空けた。
「私もずっと好きだった♡ 半年前、疲れた顔でハイボール飲んで『うまい』って笑ったでしょ。あの笑顔でもうダメだった」
「咲良……」
「毎週来てくれるのが嬉しくて、火曜も来てくれた時、裏で泣いた♡」
「——同じこと考えてた。距離壊すの怖くて言えなかった」
「ばか♡ もっと早く言ってよ……♡」
俺は咲良の頬に手を添えて涙を拭い、ゆっくり唇を近づけた。
ちゅっ♡
柔らかい。チェリーの甘い香り。
「ん……♡」
もう一度、深く。
ちゅるっ♡ んちゅっ♡
舌が絡み合う。チェリーとウイスキーが混ざった味。
「はぁ……♡ 晴人……♡」
「名前呼んでくれるの、いいな」
「もっとキスして♡」
ちゅるるっ♡ じゅるっ♡
深いキスを何度も交わしながら、俺の手は自然と咲良の腰に回っていた。
「あっ……♡ 嬉しい♡」
咲良が俺の手を取って、自分の胸に導いた。
むにゅっ♡
「っ——!」
Tシャツ越しでも伝わる弾力。ボーイッシュな見た目からは想像できない膨らみ。
「触って♡ ずっとチラチラ見てたの気づいてたよ♡」
「……バレてたか」
「嫌じゃなかった♡ むしろ嬉しかった♡」
Tシャツを脱がすと、黒いスポブラが現れた。
「仕事中動きやすいから……恥ずかしい♡」
「むしろいい」
「変態♡」
スポブラをずらすと——ぷるんっ♡
Dカップの均整の取れた胸。白い肌に薄いピンクの乳首。
「綺麗だよ、咲良」
「見ないで……♡♡」
むにゅうっ♡♡
「ひゃっ♡」
両手で包み込む。柔らかくて、でも押し返してくる弾力。
むにゅ、むにゅっ♡
「んっ♡ あっ♡ 晴人……♡」
乳首を親指でくりっと撫でると——
「ひゃんっ♡♡ そこ敏感……っ♡♡」
くりくりっ♡
「やっ♡ んんっ♡♡」
唇を寄せて、ちゅっと吸った。
「ひあっ♡♡♡」
ちゅるっ♡ れろっ♡
交互に舐めて吸って揉んで。
「あんっ♡ んんっ♡♡ 晴人っ……すごっ……♡♡」
咲良の手が俺のベルトに伸びた。バックルを外し、ジッパーを下ろす。
「……おっきい♡」
パンツの中に手を入れて、直接握られた。
にぎっ♡
「熱い……♡ すっごい硬い♡」
咲良がカウンターの中にしゃがんで、俺の前に膝をついた。
「ここ、私がいつもお酒作ってる場所だよ♡」
「わかってて言ってるだろ」
「いただきます♡」
ぱくっ♡
「っ——!」
熱い口の中。舌がねっとり絡みつく。
じゅるっ♡ ちゅぽっ♡
ショートカットの黒髪が揺れて、上目遣いの切れ長の瞳と目が合う。
ちゅるるっ♡ じゅぷっ♡ れろれろっ♡
「咲良……上手い……」
「んふふ♡ じゅるるっ♡」
さらに深く咥え込んで、舌で裏筋を舐め上げる。
じゅぽっ♡ じゅぽっ♡ ちゅるるっ♡♡
先端を舌先でちろちろ舐めてから、頬をすぼめて強く吸う。
じゅぅぅっ♡♡
「くっ……咲良っ……」
「んんっ♡♡ じゅるるっ♡♡」
「もう……限界……」
咲良がぷはっと口を離した。
「はぁ♡ 晴人の……口いっぱいだった♡」
唾液で光る俺のモノを見つめて、ぺろっと唇を舐める。
「ねぇ……もっとしてほしい♡」
俺は咲良を立ち上がらせ、カウンターの作業台に座らせた。
ショーパンとショーツを脱がすと——とろりと濡れている。
「見ないで♡♡」
「もう触ってるし」
「ばかっ♡♡」
先端を入り口に当てた。とろとろに濡れている。
「ピル飲んでるから……そのまま♡」
「入れるぞ」
「来て♡」
ずるっ♡
「あっ♡♡♡」
一気に奥まで。熱くて、きゅうっと締め付けてくる。
「はいってる♡♡ 晴人のが中に♡♡」
咲良の脚が俺の腰に絡みついた。カウンターの中で正面から抱き合う。
ずんっ♡ ぱんっ♡ ずちゅっ♡
「あっ♡ あっ♡ んんっ♡♡ 気持ちいいっ♡♡」
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぐちゅっ♡♡
突くたびに咲良のDカップがぷるんぷるん揺れる。
「おっぱい揺れてるぞ」
「見んなっ♡♡♡」
角度を変えて奥の一点を突いた。
ずんっ♡♡
「ひゃああっ♡♡♡♡」
「そこぉっ♡♡ もっとっ♡♡♡」
ずんっ♡ ずんっ♡ ずんっ♡♡
「やばっ♡♡ 来るっ♡♡♡ イクっ♡♡♡ イクイクっ♡♡♡♡」
びくんびくんっ♡♡♡
中がぎゅうううっと絞り上げてきた。
「俺も——!」
「中にっ♡♡ 出してっ♡♡♡」
ずんっ♡♡♡
どくっ♡ どくどくっ♡♡♡
「あああっ♡♡♡♡♡ あついっ♡♡ 中あついっ♡♡♡♡」
びゅるるっ♡♡♡
たっぷり注ぎ込んで、二人で荒い息を吐いた。
「……すごかった♡」
「晴人のばか♡ こんなに気持ちいいなんて♡」
「もう一回したい♡」
「マジ?」
「足りない♡ 今度は後ろからがいい♡」
咲良がカウンターの天板に両手をついた。細い背中、くびれ、きゅっと上がったお尻。
「こう?♡」
「最高」
「早く来て♡」
ずるっ♡♡
「あっ♡♡♡♡」
バックだとさらに奥まで入る。角度が変わって全然違う場所に当たる。
「奥当たってる♡♡♡」
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ずちゅっ♡♡
後ろから突くたびにお尻がぷるんと波打ち、カウンターのグラスがかちゃかちゃ鳴る。
「あっ♡あっ♡あんっ♡♡♡ 後ろから激しいっ♡♡」
ぱんぱんぱんっ♡♡♡
ペースを上げて、腰を掴んで奥まで突き上げる。
咲良が快感で崩れてカウンターに突っ伏した。
「晴人ぉっ♡♡ もっとっ♡♡ もっと奥突いてぇっ♡♡♡」
ずんっ♡ ずんっ♡ ずんっ♡♡♡
「またイっちゃうっ♡♡♡」
「俺も……!」
「一緒にイきたいっ♡♡♡」
ぱんぱんぱんっ♡♡♡
ずんっ♡♡♡♡
一番奥で——
どくっ♡♡ どくどくどくっ♡♡♡♡
「ひぁあああっ♡♡♡♡♡♡ また中にいっぱいっ♡♡♡♡」
びくんびくんびくんっ♡♡♡
繋がったところから白い液体がとろっと太ももを伝う。
「二回も中に出されちゃった……♡♡♡」
「嬉しいんだから♡♡♡」
息が整って、咲良が裸のまま抱きついてきた。とくんとくんと心臓の音。
「好き♡」
「俺も好きだよ」
「えへへ♡♡」
咲良がいたずらっぽい笑顔で言った。
「明日からは——カップル席で飲んでね♡」
窓際の二人掛けテーブルを指差す。
「この店にそんな席あったか?」
「今作った♡ 私の店だから♡」
「……はいはい」
「閉店後はいつも二人きりの時間ね♡」
「毎回こうなるぞ?」
「——大歓迎♡♡」
ちゅっ♡
つま先立ちでキスされた。
片付けを終えて、深夜3時の裏路地に出た。春の夜風が心地いい。
「手、繋いでくれる?」
「当たり前だろ」
小さくて、シェイカーを振り続けてきた、しっかりした手。
「じゃあ俺が温めてやるよ、これからずっと」
「ばか……♡♡ 反則♡♡」
咲良が腕にしがみついてきた。柔らかい感触が——
「胸のこと考えてるでしょ♡」
「……バレた?」
「半年前からずっとバレバレだよ♡」
二人で笑いながら夜の街を歩く。
カウンター越しの距離が、やっとゼロになった夜。
「これからよろしくね、彼氏さん♡」
「よろしくな、俺のバーテンダー♡」
「『俺の』ってつけるなっ♡♡」
「嫌?」
「……嫌じゃない♡♡」
ちゅっ♡
深夜の渋谷。半年間の片想いが実った夜。
明日からはカップル席で、彼女の作るカクテルを飲む。
最高の夜は、これからも続く。
——Fin.