大学2年の春。俺、相川陽介(あいかわ ようすけ)、20歳。経済学部。
大学の体育って、正直なめてた。週1で単位も楽に取れると聞いて「健康スポーツ演習」を適当に履修した。ストレッチとか基礎トレーニングとか、体を動かしましょうねっていうやつ。
4月の第2週。2回目の授業。体育館に集合して、山田先生(50代・ヒゲ・体育会系)がホイッスルを首にぶら下げて現れた。
「今日からストレッチの実技に入る。二人一組でやるから、近くの人とペアを組め」
周りを見回す。知り合いは——いない。隣の奴に声をかけようとしたその瞬間。
「あの、ペア、まだ決まってませんか?」
振り向いて、息が止まった。——めちゃくちゃ美人がいた。
黒髪セミロング、毛先がゆるく内巻き。切れ長の目にすっと通った鼻筋。ぷっくりした唇はナチュラルピンク。白いTシャツに紺のハーフパンツ。体操着なのにモデルみたいだ。Tシャツの上からでもわかるDカップのライン。すらっとした手足に適度な筋肉。運動やってる人の体つき。
「あ——うん、まだ。よろしく」
「よかった♡ 私、宮野美桜(みやの みお)です。文学部の2年です」
にこっと笑った顔がまぶしすぎる。えくぼが出ている。
「相川陽介。経済学部の2年。よろしく」
「陽介くんだね。よろしく♡」
(いきなり下の名前……!)
「まずは前屈のペアストレッチからやるぞ。背中を押す。ゆっくりな」
美桜がマットに座って長い脚をV字に開いた。開脚が180度近い。
「すご、柔らかいな」
「中学から新体操やってたから♡」
俺が後ろに回って背中を押す。手を置いた瞬間、心臓がドクン。Tシャツ越しの体温。引き締まっているのに柔らかい背中。
「もうちょっと押して?」
ぐっと押すと、美桜の上体がぺたんとマットに密着した。
「んっ……♡ 気持ちいい……♡」
その声はまずい。周りの男子が何人かこっちを見ている。
「はい、交代ー」
俺が座って美桜が押す番。後ろから覆いかぶさるように押してきた瞬間——
ふにっ
柔らかいものが背中に当たった。
(胸……!!)
「もっと押すね♡」
ふにゅっ……
本格的にDカップが背中に押し付けられている。シャンプーの甘い香りが鼻をくすぐる。
「陽介くん、体硬いねー♡ 毎週やれば柔らかくなるよ♡」
(毎週これが続くのか……?)
天国か地獄か、まだ判断がつかなかった。
2週目も、3週目も、4週目も。自然と美桜とペアを組むのが恒例になった。
ペアストレッチ、太ももの裏伸ばし、肩まわり。そのたびに美桜の体が近い。温かい。柔らかい。いい匂いがする。
第4週。腹筋のペアトレーニング。仰向けの俺の足首を美桜が押さえる。
「がんばれ♡ あと10回♡」
顔が近い。汗で頬が光っていて、それがきれいで。
(好きかも)
腹筋じゃなくて、心臓がきつかった。
交代。美桜が上体を起こすたびに、Tシャツの中で確実に揺れている。
「見てるでしょ♡」
「見てない」
「嘘♡ 目が泳いでる♡」
ばれてた。でも美桜は楽しそうに笑っていた。
第5週、授業後。美桜が体育館の外で待っていた。
「このあと空いてる? 学食行こ♡」
断る理由がない。
学食で向かい合って食べながら、会話が止まらなかった。美桜は新体操6年間、今は毎朝ヨガ。太宰治と村上春樹が好き。一人暮らし。
「体育の授業がない日もストレッチ教えてあげよっか♡ 陽介くん硬すぎだから♡」
LINE交換して、水曜放課後のプライベートストレッチが始まった。空き教室で二人きり。
「はい、脚開いて♡」
美桜が背中を押すたびに、またTシャツ越しの柔らかさ。
「ねぇ、美桜。胸当たってるんだけど」
「え? あ、ほんとだ♡ ごめんごめん♡」
全然ごめんと思ってない声色だった。
仰向けで脚を上げるストレッチ。美桜が体ごと押してくる。至近距離。甘い匂い。
「美桜、近い」
「近くないと押せないもん♡」
嘘つけ。
毎週水曜、密着して、汗をかいて、笑い合って。5月半ば、ストレッチ後に並んで水を飲んでいた。
「お礼ならご飯で♡ 金曜の夜、空いてる?♡」
デートだ。どう考えてもデートだ。
金曜の夜。駅前のイタリアン。
美桜は白いブラウスにデニムスカート。髪を下ろしてウェーブをかけている。
「今日の美桜、めちゃくちゃ綺麗」
「え♡ ありがとう♡♡」
2杯目のワインで、美桜が真面目な顔になった。
「前に言った気になる人の話、覚えてる?」
「……覚えてる」
「体育の授業で、隣にいたから声をかけただけのつもりだった。でもペアストレッチしてるうちにどんどん気になって。背中押してもらうとき、すごく優しい力加減で」
美桜の目が潤んでいる。
「陽介くんが、好き」
頭が真っ白になった。でも口は動いた。
「俺も好きだ。最初にペアになった日からずっと」
「ほんと……?♡」
手をつないだ。テーブルの上で指を絡める。
店を出て、夜道を歩く。美桜が腕にくっついて。
「……うちに来ない? 飲み直そうと思って♡」
「……行く」
「♡」
1Kの綺麗な部屋。アロマディフューザーの甘い匂い。ベッドの縁に並んで座ってワインを飲む。
「ストレッチのとき、背中押すとき、わざと胸当ててたの♡」
「……やっぱり」
「バレてた?♡」
「バレてた」
「嫌そうじゃなかったから毎回やっちゃった♡」
美桜が体を寄せてきた。肩が触れる。
「キス、して♡」
ちゅっ……
柔らかい。ストロベリーのリップの味。角度を変えてもう一度。
ちゅっ……ちゅう……
舌先で唇をなぞると、ふわっと口が開いた。
ちゅる……んちゅ……
「ん……♡♡」
後頭部に手を回して深く口づけた。そのままベッドに倒れ込む。美桜が仰向けで、俺が上。
「……続けて♡」
首筋にキス。鎖骨に沿って唇を滑らせる。ブラウスのボタンを外していく。ラベンダー色のレースのブラジャー。Dカップが上品なレースの下でふっくりと盛り上がっている。
「……綺麗だ」
「恥ずかしい……♡♡」
ブラの上から手を置いた。
ふにっ……
「あっ……♡」
体育で背中に当たっていたのはこれか。直接触ると次元が違う。ホックを外すと、丸くて白い胸が零れた。ピンク色の乳首。
(完璧だ)
両手で包んで揉む。
むにゅ……ふにゅ……
「ひゃっ……♡」
親指で乳首をくるくる。
「やぁっ……♡♡ そこ敏感なのっ……♡♡」
右の乳首を口に含んだ。
ちゅっ……ちゅるっ……
「んんんっ♡♡♡」
美桜の背中が反った。新体操の柔軟性で綺麗なアーチを描く。舌で転がしながら左の胸を揉む。
れろ……ちゅるちゅる……むにゅむにゅ……
「あっ♡♡ 陽介くんっ♡♡ 気持ちいい……♡♡♡」
左右を入れ替えて吸う。甘噛み。
かりっ……
「あああっ♡♡♡♡♡」
美桜の腰がびくんと跳ねた。
「胸だけでこんなになるの、初めて……♡♡」
スカートを脱がす。ラベンダー色のレースのショーツ。ブラとおそろい。
「下着セットなの可愛いな」
「気合い入れたの……だって初めてだから♡♡」
ショーツの上から指でなぞる。
つっ……
「ひっ♡」
湿っている。ショーツを下ろすと、透明な蜜がつーっと糸を引いた。
「いただきます」
「えっ、ちょっ——」
太ももの間に顔を埋めた。舌で割れ目をなぞり上げる。
ちゅっ……れろ……
「んんっ♡♡♡♡」
クリを舌でちろちろ刺激しながら、中指を挿入。
ずぷっ……
「んあっ♡♡♡♡♡」
中を探ると少しざらっとした場所に当たった。薬指も追加して二本で擦る。
くちゅくちゅ……くちゅくちゅ……
「そこっ♡♡♡♡♡♡ そこすごいっ♡♡♡♡♡♡」
舌と指の二点攻め。ペースを上げる。
れろれろ……くちゅくちゅくちゅ……
「いっ——♡♡♡♡♡♡ いくっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
美桜の体が弓なりに反った。新体操の柔軟性で、ありえないくらい綺麗なブリッジ。
びくんびくんびくん
太ももが痙攣して、中が指をぎゅうっと締め付ける。
「はぁっ♡♡……すご……♡♡ 陽介くんすごすぎ……♡♡♡♡」
美桜が体を起こした。
「私も……したい♡♡ 陽介くんにも気持ちよくなってほしい♡♡」
ぎこちない手つきでベルトを外してチャックを下ろす。限界まで硬くなったそれが飛び出した。
「わっ♡……おっきい……♡♡」
両手でそっと包んで、ゆっくり上下に動かす。
しゅっ……しゅっ……しゅっ……
先端にちゅっとキス。そのまま口に含んだ。
じゅるっ……
「っ……!」
温かくて柔らかくて、ぎこちない舌の一生懸命さがたまらない。
「ん……じゅるっ……ちゅぷっ……♡」
少しずつ深くくわえていく。頬がへこんで吸い付く圧力。
ちゅぱっ……じゅるるっ……ちゅぷちゅぷ……
裏筋を舐め上げて、先端をちゅるちゅると舌で転がす。再び深くくわえてセミロングの黒髪を揺らしながら頭を上下。
じゅるるっ……じゅぷっ……ちゅぱちゅぱ……
「美桜、そろそろやばい……」
口を離した唇から唾液が糸を引いた。上目遣いの潤んだ瞳が——とんでもなく色っぽい。
「……入れたい」
美桜が顔を真っ赤にしてこくん。
「入れて……♡♡」
美桜が仰向けで脚を開く。新体操仕込みの柔軟性で信じられないくらい広がる。
「陽介くん……ゴム、いらない♡ ピル飲んでるから♡」
「陽介くんとは……全部、感じたくて♡♡」
理性の糸がぷつんと切れた。
キスをしながら先端を入り口に当てる。蜜でぬるぬるだ。
ずぷ……っ
「んんっ♡♡♡♡」
きつい。ものすごくきつい。でも溢れるほど濡れていて、ゆっくり奥に進む。
ずぷぷ……ずぷっ……
「あっ♡♡♡♡ 入ってくる……♡♡♡♡ あついっ……♡♡♡♡」
根元まで入った。全体でぎゅうっと締め付けてくる。
「動くよ」
「うん……♡♡ ゆっくりね……♡♡」
ずちゅっ……ずちゅっ……ずちゅっ……
「あっ♡♡ あっ♡♡ んんっ♡♡♡♡」
くちゅくちゅと水音が鳴る。吸い付くように絡みついてくる中が最高すぎる。ペースを上げた。
ぱんっ……ぱんっ……ぱんっ……
「あっ♡♡ 気持ちいい♡♡♡♡♡♡」
美桜の脚が俺の腰に絡みついた。かかとで引き寄せてくる。角度を変えて奥の一点を突き上げた。
ずんっ♡♡
「そこぉっ♡♡♡♡♡♡」
美桜の背中が芸術的にアーチを描いた。同じ場所を何度も突く。
ずんずんずんっ……ぱんぱんぱんっ……
「やばいっ♡♡♡♡ 陽介くんやばいっ♡♡♡♡♡♡」
爪が背中に食い込む。体育のTシャツの下に隠れていた体の全部を今感じている。
ぱんぱんぱんぱんっ……!
「陽介くんっ♡♡♡♡ 好きっ♡♡♡♡♡♡」
「俺も好きだ——美桜っ」
「中にっ♡♡♡♡♡♡ 中に出してっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
「いくっ♡♡♡♡♡♡♡♡ いくいくっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ずんっ!!
最奥に押し付けてドクドクと放った。
どくっ……どくっ……どくどくっ……
「あああっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
美桜の体がびくびく痙攣。中がきゅうきゅうと脈動して搾り取るように締め付ける。
「出てるっ♡♡♡♡ 中に出てるっ♡♡♡♡♡♡ あついっ♡♡♡♡♡♡」
繋がったまま深くキスをした。
「陽介くん……体の相性、最高……♡♡♡♡」
「美桜の体が最高なんだよ」
「ばか♡♡」
繋がったまま数分。中で硬さが戻っている。
「陽介くん……まだ元気?♡」
「美桜が可愛すぎるのが悪い」
「……もう一回、する?♡♡ 嫌なわけないでしょ♡♡♡♡」
「後ろ向いて」
「バック?♡」
「美桜の背中が見たい。体育のストレッチのとき、いつも背中見てたから」
「……変態♡♡」
でも素直に四つん這いになった。引き締まった背中、くびれたウエスト、ぷりんと上がったお尻。新体操で鍛えた体のライン。ストレッチのとき押していた背中が、裸で目の前にある。
一回目の精液と蜜でぐちょぐちょの入り口に先端を当てた。
ずぷんっ
「んあっ♡♡♡♡♡♡」
一気に根元まで。
「奥っ♡♡♡♡♡♡ さっきより奥にっ♡♡♡♡♡♡」
腰を掴んで動かす。
ずちゅっ……ずちゅっ……ずちゅっ……
「深いっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
ぱんぱんぱんっ……!
「ひゃあっ♡♡♡♡♡♡♡♡ やばっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
前に手を回して揺れている胸を鷲掴み。
むにゅんっ
「ひあっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
後ろから突きながら胸を揉む。乳首を転がしながら腰を打ち付ける。
ぱんぱんぱんっ……むにゅむにゅ……こりこり……
「全部気持ちいいっ♡♡♡♡♡♡♡♡」
美桜の腕が崩れて上半身がベッドに沈んだ。お尻だけ突き上がる体勢。ストレッチで前屈していたのと同じ柔軟性。角度がさらに深くなって最奥をえぐる。
ずんずんずんっ……ぱんぱんぱんっ……!
「あああっ♡♡♡♡♡♡♡♡ いくっ♡♡♡♡♡♡♡♡ もういくっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「俺ももう——!」
「中にっ♡♡♡♡♡♡♡♡ また中に出してっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
美桜のお尻を引きつけて最奥に押し込んだ。
ずんっっ!!
どくっ……どくどくっ……どくどくどくっ……
「いくぅっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
全身がびくびく痙攣。中がものすごい力で締め付けて、最後の一滴まで搾り取るように脈動した。
美桜がぺたんとベッドに崩れ落ちた。俺もその上に倒れ込む。汗だくの背中にキス。肩甲骨の間——ストレッチのとき手を置いていた場所に。
繋がったまま横向きに抱きしめた。
美桜がくるっと体を回してこっちを向いた。
「体の相性、ほんとにやばいかも♡♡♡♡」
「ぴったりだ」
「新体操やっててよかった♡♡ 体の柔らかさ、こんなところで役に立つとは♡♡」
「俺もサッカーやっててよかった。体力あって助かった」
「もう♡♡」
ちゅっとキスをして、一緒にシャワーを浴びた。お互いの体を洗い合って、くすくす笑って。
バスタオル一枚でベッドに戻る。美桜が俺の腕を枕にして横になった。
「月曜の体育、楽しみだね♡♡」
「まだ体育の話すんの」
「だって体育のおかげで出会ったんだよ?♡♡ ペアストレッチ、これからもっとドキドキしちゃうね♡♡♡♡」
「もう隠しきれないだろ」
「みんなに見せつけちゃえ♡♡♡♡」
「おい」
美桜がえへへと笑った。
「陽介くん。大好き♡♡♡♡♡♡」
「……俺も好きだよ、美桜」
窓の外で夜が静かに更けている。美桜が俺の腕の中で安心したみたいに眠った。寝顔にそっとキスをした。
——そして月曜日。体育館。
美桜が駆け寄ってきた。白いTシャツに紺のハーフパンツ。体操着なのに、今は彼女だ。
「おはよう、陽介くん♡♡ 今日もペアよろしくね♡♡♡♡」
ペアストレッチ。美桜が脚を開いて座り、俺が背中を押す。
ぐっ
「んっ♡♡」
「おい、声」
「だって陽介くんに押されるの気持ちいいんだもん♡♡」
「……小声で言え」
交代。俺が座って美桜が押す。
ふにっ
背中に柔らかいものが当たった。以前と同じ。でも今は正体を知っている。ラベンダー色のレースの下にあったDカップの——
「どう?♡♡ 柔らかくなった?♡♡」
「体はな。心臓はもっと硬くならないとやばい」
「何それ♡♡♡♡」
授業後。体育館を出る。
「このあと学食行かない?♡♡ そのあと水曜のストレッチの予習しない?♡♡」
「予習って何」
「うちで♡♡♡♡」
「……体はストレッチするの?」
「体も♡♡♡♡♡♡ それ以外も♡♡♡♡♡♡♡♡」
「おい」
「えへへ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
美桜が腕を絡めてきた。体育の授業帰り、汗をかいた二人。
「ねぇ陽介くん♡♡」
「ん?」
「来週の体育も楽しみ♡♡♡♡♡♡」
「……ああ。めちゃくちゃ楽しみ」
体育の授業でペアになっただけの美人。今は俺の彼女で、体の相性は最高で。
月曜2限の体育が、人生でいちばん好きな授業になった。
END