大学三年の夏。 俺、柴田蓮(しばた れん)は映画サークル「シネマ・ルーム」の監督をしていた。 大学の映画サークルなんて、ハンディカムと作業灯で自主映画を撮る、ゆるい集まりだ。 でも映画を撮るのは楽しかった。何もないところから一つの作品を作り上げる感覚が好きだった。
今回の作品は俺が脚本を書いた恋愛映画『夏の残像』。 大学生の男女が夏休みのバイト先で恋に落ちるけど、夏が終わると女の子が留学で去ってしまう──ベタだけど、丁寧に撮れば響くと思った。
問題は主演女優。前作の先輩が就活で引退して、後任がいない。 撮影開始まで一ヶ月を切って頭を抱えていた時、同期の前田が言った。
「二年の篠宮って知ってる? 女優志望で、高校で演劇部。しかもめちゃくちゃ美人」
翌日、部室で篠宮凛(しのみや りん)に会った。 腰を抜かした。
(……は? モデルか?)
切れ長だけど大きな瞳。通った鼻筋。白い肌に映える黒髪ストレートロング。 白いブラウスの上からでもわかるしっかりした胸の膨らみ。きゅっと細いウエスト。長い脚。
「はじめまして、篠宮凛です。将来は映画の女優になりたくて、このサークルに入りました」
声まで綺麗だ。少し低めの落ち着いたトーン。
「今回の映画の主演、やってみない? ラブシーンもあるけど、キスシーンが少しある程度で」
「やります! ぜひやらせてください!」
即答。その真剣な目を見て確信した。この子なら、いい映画が撮れる。
そこから一ヶ月。俺と凛は毎日のように二人で練習した。 演技指導、台詞の読み合わせ、シーンの解釈。放課後はほぼ毎日、空き教室で二人きり。
「ここのシーン、もう少し目線を落として。好きだけど素直になれない葛藤を、目で演じて」
「……こう、ですか?」
凛がすっと目を伏せる。長い睫毛が影を落として、横顔がぞっとするほど綺麗だった。
「それ! すごくいい」
「蓮さんにそう言ってもらえると嬉しいです♡」
いつの間にか「篠宮さん」が「凛」に、「柴田さん」が「蓮さん」になっていた。 (俺、完全に凛のこと好きになってる……) 気づいた時にはもう手遅れだった。
撮影は順調に進んだ。凛の演技はカメラの前でさらに化けた。 本当に恋をしている女の子にしか見えない。メンバーも「プロじゃん」と口々に言った。
ただ、ラブシーンが問題だった。 リハーサルで凛と相手役の田中がキスシーンを練習した時──胸がぎゅっと痛んだ。
「カット。アングルを変えよう。実際にキスしなくていい。カメラワークで見せる方が映画的だ」
苦しい言い訳だった。凛は何も言わなかったけど、少しだけ不思議そうな顔をしていた。
撮影最終日。駅のホームで別れのシーン。夕暮れ。 田中のパートは別撮りで音声だけ被せるから、俺がカメラの後ろから台詞を読んだ。
「──ねえ。忘れないでね」
凛の目に、本物の涙が光っていた。
「忘れるわけないだろ」
凛の涙が頬を伝う。泣き顔すら、美しかった。
「カット。……OK」
(撮影が終わったら、ちゃんと伝えよう)
打ち上げは大学近くの居酒屋。サークルメンバー十二人でワイワイ騒ぐ。 凛は俺の隣でカシスオレンジをちびちび飲んでいた。頬が少し赤い。
二次会のカラオケを俺はパスした。店を出ると、後ろから凛が追いかけてきた。
「私もちょっと疲れちゃって」
二人で夜道を歩く。街灯のオレンジ色の光。夏の夜の蝉の声。
「今日で撮影終わっちゃいましたね」
「あっという間だったな」
「私、すごく楽しかったです。毎日の練習も、撮影も……全部」
沈黙。お互い、何か言いたいのに言い出せない空気。
「蓮さん。あの……今日、このまま帰りたくなくて」
凛が足を止めた。街灯の下。大きな瞳がまっすぐ俺を見ている。
「……俺もだよ。凛と、もう少し一緒にいたい」
凛の目がふわっと潤んだ。
「……私も、です♡」
俺のアパート。大学から徒歩五分の1K。
「散らかってるかも。入って」
「お邪魔します……」
お茶を出して向かいに座る。エアコンの音だけが響く沈黙。
(今言え。ここで言わなかったら一生後悔する)
「凛。俺──凛のこと、女優としてだけじゃなくて、好きになった」
凛が数秒固まって──目の縁に涙が浮かんだ。
「……ずるい。私が先に言おうと思ってたのに」
「え?」
「キスシーンの時、覚えてますか。アングルを変えるって言った時。あの時気づいたんです、蓮さんが嫉妬してくれたんだって」
バレてた。
「それがすごく嬉しくて……最後の別れのシーン、蓮さんの声で『忘れるわけない』って聞いた時、全部溢れちゃって」
「凛……」
「好きです、蓮さん。ずっと好きでした♡」
気づいたら凛を抱きしめていた。甘いシャンプーの匂い。
「俺も好きだ。ずっと」
「蓮さん……♡」
顔を近づける。今度はカメラワークでごまかす必要なんかない。 唇が──触れた。
ちゅ……っ♡
柔らかい。温かい。想像よりずっと。
「ん……♡ もっと……♡」
舌先で唇をなぞると、凛がおずおずと口を開いた。舌が絡む。
ちゅ、ちゅる、んちゅ……♡
「ん……っ♡ れんさ……ん♡」
キスしながら凛の腰に手を回す。華奢で温かい体。
長いキスの後、唇を離した。唇の間に透明な糸が一瞬光って消える。
「はぁ……はぁ……♡」
凛の頬は真っ赤。唇が濡れて光っている。
「蓮さん……私……全部、見てほしい……♡」
凛が自分からブラウスのボタンに手をかけた。
凛をベッドに横たえた。黒髪がシーツに広がって、映画のワンシーンみたいだ。 ──いや、今の凛は女優じゃない。好きな女の子だ。
ブラウスのボタンを一つずつ外す。白い肌が露わになっていく。 水色のレースのブラジャー。その奥の豊かな膨らみ。
「……でかい」
「直球で言わないでっ……♡」
ブラのホックを外す。ぱちん。
ぷるんっ♡
張りのある丸い胸が揺れながら現れた。Dカップ。薄いピンクの先端がもう尖っている。
「綺麗だ」
「見ないで……♡」
右手で胸を包む。ふにっ♡ 柔らかくて指が沈む。でも弾力があって押し返してくる。
「ひゃっ……♡」
むにゅ、むにゅ……♡ 両手で揉むと、指の間から白い肌がはみ出る。
「ん……っ♡ あ……っ♡」
親指で乳首をくりっと撫でた。
「ひぁっ!?♡」
びくんと体が跳ねる。もう片方もコリコリと転がす。
「あっ♡ んんっ♡ 蓮さん……気持ち……っ♡」
尖った先端に唇を重ねた。舌でちろちろと舐める。
れろ、ちゅ……じゅる……♡
「ひあぁっ♡ そこ……っ♡ やだ、おっぱいだけでへんになっちゃう……♡」
凛の太ももがきゅっと擦り合わされている。手をお腹に沿って下に滑らせ、デニムのボタンを外した。
デニムを脱がせると、水色のレースのショーツ。ブラとお揃い。
「お揃いの下着、見ないで……♡ 今日、ちょっとだけ期待してたから……♡」
(凛も、今夜こうなることを考えてたのか)
ショーツの上から指で触れた。──じっとり濡れている。
「もうこんなに……」
「言わないでぇ……♡ 蓮さんがおっぱいいっぱい触るから……♡」
ショーツを下ろす。薄く整えられた茂みと、蜜がにじむ秘所が現れた。
「直接……触って……♡」
指が凛の秘所に触れた。ぬる……っ♡
「ひゃぁっ♡」
とろとろに濡れている。割れ目に沿って指を動かす。くちゅ、くちゅ……♡
小さな突起を指の腹でくるくる回した。
「ひぁあっ!♡ そこダメっ♡ 気持ちよすぎっ……♡」
くり、くり……♡ 凛の腰がぐいぐい持ち上がる。 そのまま中指をゆっくり中に滑り込ませた。ずぶ……っ♡
「あぁっ♡♡ なか……入って……♡」
きゅうっと締め付けてくる。中はとろとろで熱い。 指を出し入れしながら、親指でクリトリスを刺激し続ける。
くちゅくちゅくちゅ……♡♡
「あっ♡ あっ♡ 蓮さんっ♡ やばっ……♡♡」
指を少し曲げてお腹側の壁を押すと、凛の体がびくびく震えた。
「そこっ♡ そこすごいっ♡♡ イっ……イっちゃっ……♡♡」
「イッていいよ、凛」
「蓮さんっ♡♡ あっ──あああぁっ♡♡♡」
びくんっ、びくびくっ♡♡
凛の体が弓なりに反った。中がきゅうきゅうと指を締め付ける。
「はぁ……はぁ……♡ すごかった……こんなの初めて……♡」
凛がとろんとした目で笑って──俺のベルトに手を伸ばした。
「今度は私が蓮さんを気持ちよくしたい……♡」
凛が俺の前に跪いて、ズボンを下ろす。限界まで硬くなったモノが跳ね上がった。
「……大きい♡」
「マジマジ見るな……」
「蓮さんも私のこといっぱい見たでしょ♡ おあいこ♡」
凛の細い指が幹を包む。ゆっくり上下に動かす。ぎこちないけど、凛にされてるってだけで頭がくらくらする。
「舐めてもいいですか……♡」
「無理しなくていいぞ」
「したい♡」
凛の唇が先端に触れた。ちゅ……♡
舌がおずおずと舐め始める。れろ、ちろ、れろれろ……♡
「ん……蓮さんの味……♡」
ゆっくり口に含んだ。ずぷ……♡
温かくて柔らかい口の中が俺を包む。凛が頭を上下に動かす。黒髪がさらさら揺れて色っぽい。
くちゅ、ちゅぷ、じゅる……♡
「凛……っ、気持ちいい……」
「んっ♡ んちゅ……♡」
嬉しそうに吸いを強くして、舌で裏筋を重点的に舐める。
ちろちろちろ……♡
「くっ……! そこ……!」
「ここ気持ちいいんでしゅね……♡ れろれろ……♡」
どんどん上手くなる。やばい。
「凛っ……このままだとイきそう……」
凛が口を離して、潤んだ目で見上げる。唇が濡れて光っている。
「蓮さんのが欲しい……♡ 中に……♡」
ベッドサイドの引き出しを開ける。──ゴムがない。彼女いない期間が長すぎて買い置きがなかった。
「ゴムがない……」
凛が少し考えてから、真っ赤な顔で言った。
「今日、安全日なの♡ 蓮さんとなら……大丈夫♡」
「……わかった。大切にする」
凛の脚の間に体を沈めた。先端を当てるだけでぬるりと滑る。
「入れるよ」
「うん♡ お願い……♡」
ゆっくり腰を進める。ずぷ……ずぷぷ……♡
「あ……っ♡ 入ってきてる……♡ おっきい……♡」
凛が俺の背中にしがみつく。とろとろの中がじわじわと俺を飲み込んでいく。
ずぷんっ♡
「あぁっ♡♡」
奥まで全部入った。きゅうきゅうと締め付けてくる。
「凛の中、すげぇ……」
「蓮さんのが奥まで……あったかい……♡♡」
ゆっくり腰を動かす。ずちゅ、ずちゅ……♡
「あっ♡ あっ♡ んっ♡」
リズムを作って、少しずつ速くする。
パン、パン、パン……♡
凛の胸がたぷんたぷんと揺れる。凛の脚が俺の腰に巻きついた。
「もっと……奥……♡」
角度を変えて奥を突く。ずんっ♡
「ひゃあっ♡♡ そこっ♡♡ もっとそこ突いてっ♡♡」
パンパンパンパンッ♡♡
「あっ♡ あっ♡ あーーっ♡♡♡ イっ……イく……っ♡♡」
中がきゅうっと最大限に締め付けてくる。俺も限界。
「中に出して♡♡ 蓮さんの欲しいっ♡♡」
奥まで突き入れて──
どくっ、どくっ、どくどくっ♡♡♡
「あぁぁっ♡♡♡ 中にっ♡ 出てるっ♡♡♡」
びくんっ、びくびくっ♡♡
同時にイッた。凛の中に全部出した。脈打つように搾り取られる。
「はぁ……はぁ……♡」
凛の目の端に涙。「気持ちよすぎて……幸せすぎて……♡♡」
優しくキスをした。ちゅ……♡
唇が離れた時、凛が悪戯っぽく笑った。
「蓮さん……まだ元気そうだね……♡」
繋がったまま、全然萎えていない。
「凛が可愛すぎるのが悪い」
「もう♡ ……ねぇ、今度は私が上でもいい?♡」
体勢を入れ替える。俺が仰向け、凛が上に跨る。 黒髪が肩にかかり、豊かな胸が重力でたわみ、月明かりに照らされた凛が神々しい。
「全部丸見えなんだから……♡」
「見る。全部見る」
「ばか♡」
凛が俺のモノを手で支えて、入口に当てた。
ゆっくり腰を落とす。ずぷ……ずぷんっ♡♡
「あぁっ♡♡ さっきより奥まで……♡♡」
重力の分、さっきより深い。凛がゆっくり腰を上下に動かし始めた。
ずちゅ、ずちゅ……♡♡
「あ♡ んっ♡ 自分で動くのすごい……♡♡」
前後にぐりぐり。気持ちいい角度を見つけたらしく、動きが激しくなる。
パン、パン、パン♡♡
胸がたぷんたぷん大きく揺れる。堪らず手を伸ばして掴んだ。むにゅっ♡
「ひぁっ♡♡ 揉まないでっ♡ 気持ちよすぎっ♡♡」
乳首を指で挟んでくりっ。
「ひゃあぁっ♡♡♡ ダメっ♡♡」
凛の腰がどんどん速くなる。パンパンパンパンッ♡♡♡
「蓮さんっ♡ 気持ちいっ♡♡♡ またイっちゃ……っ♡♡」
下から突き上げる。どんっ♡♡
「ひぁあっ♡♡♡ 下から突き上げないでっ♡ 壊れちゃ……っ♡♡♡」
「凛、一緒にイこう」
「うんっ♡ 一緒にっ♡♡」
パンパンパンパンパンッ♡♡♡
「あっ♡ あっ♡ あっ♡♡ イっ──♡♡」
「凛っ──!」
どくっ、どくどくどくっ♡♡♡♡
「あぁぁっ♡♡♡♡ またっ♡♡ いっぱい出てるぅっ♡♡♡」
びくんびくんっ♡♡♡
凛が俺の上に崩れ落ちた。柔らかい胸が押しつけられる。心臓の音が伝わる。
「はぁ……はぁ……♡♡ すごかった……♡♡」
「凛の騎乗位、最高だった」
「えへへ……初めてだったのに♡」
黒髪を撫でた。エアコンの音と蝉の声。穏やかで幸せな時間。
しばらくして、凛がふと言った。
「これって、付き合ってるってことでいいんだよね?♡」
「当たり前だろ。彼女になってください」
「はい♡ 喜んで♡♡」
凛がぎゅっと抱きついてくる。
「蓮さんの彼女……♡ えへへ♡♡」
(可愛い……本当に可愛い……)
「そうだ蓮さん。次の映画の構想、もうあるって言ってたよね?」
「ああ。文化祭が終わったら冬にもう一本撮ろうと思ってる」
凛が至近距離で目を合わせた。潤んだ瞳。いたずらっぽい笑み。
「次の映画でも、主演お願いしてもいいですか?♡」
思わず笑った。
「俺の映画のヒロインは、もう凛以外考えられない」
「えっ♡ それって映画のヒロインだけじゃなくて……?♡」
「──俺の人生のヒロインも、な」
「っ!♡♡ なにそれずるい!♡ かっこよすぎ!♡♡」
「映画監督だからな、台詞回しは得意だ」
「もう……♡ 大好き♡♡♡」
凛が唇を重ねてきた。ちゅ……♡ 甘くて、柔らかくて、幸せなキス。
夏の夜は、まだまだ長い。
その後、『夏の残像』は文化祭で学内コンペ最優秀作品賞を受賞した。 凛の演技は絶賛されて他サークルからも出演オファーが来たけど、凛は全部断った。
「私は蓮さんの映画にしか出ません♡」
冬の新作。ラブシーンのリハーサルで凛が言った。
「蓮さん、今回のキスシーンは──ちゃんと本物でお願いしますね♡」
「カメラ回ってない時にな」
「えー♡」
凛の笑い声が冬の部室に響いた。
俺は今日もファインダー越しに凛を見ている。 世界で一番可愛い、俺だけの主演女優を。
Fin.