行きつけのスポーツバーで憧れてた年上の常連さんと、友達が酔い潰れた夜に二人きりになった話

大学3年の秋の話。もう4年前になるけど、未だに忘れられないからここに書く。

俺は当時21歳で、下北沢にあるスポーツバーでバイトしてた。店の名前は伏せるけど、南口から歩いて3分くらいの地下にある、キャパ40人くらいの小さい店。サッカーの試合がある日はパブリックビューイングで盛り上がるような、そういう感じの店だ。

で、俺のスペックなんだけど、身長172で体重62キロ。顔は中の中。よく言えば「害のない顔」、悪く言えば「3日で忘れる顔」。サークルは入ってなくて、バイトと講義の往復みたいな大学生活を送ってた。彼女いない歴2年。モテるわけがない。

そんな俺が半年くらいずっと気になってた人がいた。

常連の女の人で、週に2回くらい仕事帰りに一人で来る人。年齢は27歳で、近くのデザイン事務所で働いてるらしかった。見た目は今田美桜に似てて、身長は160くらい。華奢な体なのに胸だけやたらあって、たぶんFカップはある。仕事帰りだからだいたいブラウスにスラックスみたいな格好なんだけど、ブラウスの胸元がいつもパツパツで、カウンター越しに見るたびに目のやり場に困ってた。

名前は美咲さん。常連だから名前は知ってたけど、俺はバイトだし、向こうは客だし、話しかけるのは注文を取る時くらい。

(今日も来てる…やっぱかわいいな…)

って毎回思いながら、ハイボール作って渡すだけの関係。情けない話だけど、美咲さんがカウンターに座ってる日はバイトのモチベーションが3倍くらいになってた。

ある日、いつものようにカウンターで美咲さんにハイボールを出した時、隣に座ってた常連の男(たぶん30代後半)が美咲さんに絡み始めた。

「ねぇ美咲ちゃん、今度ご飯行こうよ~」

美咲さんは笑顔で「えー、考えときますね」ってかわしてたけど、明らかに困ってる顔してた。

俺はカウンターの内側で拭いてるグラスをギュッと握りしめながら、何もできなかった。バイトの分際で客に口出しなんかできないし。

そしたら、その男がトイレに立った瞬間、美咲さんがこっちを見て小さく笑った。

「…助かった。いつもああいう感じなんだよね、あの人」

「あ、大変っすね…。もう一杯作りましょうか?」

「うん、お願い。…ねぇ、君の名前なんだっけ?」

「あ、大翔です。半年くらいここでバイトしてます」

「大翔くんか。半年も?全然気づかなかった、ごめんね」

いや、気づいてなかったんかい。半年間ずっとハイボール作ってたのに。

(まぁ…バイトの顔なんていちいち覚えないか…)

でもその日から、美咲さんは来るたびに俺に話しかけてくれるようになった。

「大翔くん、今日バイト何時まで?」とか「大翔くん、このつまみ美味しいね」とか、たわいもない会話だけど、俺にとっては毎回心臓バクバクだった。

ある時、美咲さんがスマホの画面を見てため息をついてるのが見えた。

「どうかしたんすか?」

「ん?…ああ、なんでもない。ちょっと彼氏と喧嘩してて」

彼氏。

その一言で俺の心臓が沈んだ。まぁそりゃそうだよな。今田美桜似の巨乳のお姉さんにフリーなわけがない。

「あー…大変っすね」

「もう3年付き合ってるんだけどさ、最近なんか合わないんだよね」

「3年は長いっすね…」

「長いよねぇ。でも長いからって続けていいもんでもないし」

俺はその言葉の意味を深読みしたかったけど、客の恋愛相談に首突っ込むのもアレだし、「そうっすね」としか言えなかった。

(彼氏持ちか…。まぁ関係ないか。元から手の届かない人だし)

そう自分に言い聞かせてた。

転機が来たのは11月の第3土曜日。その日はプレミアリーグのビッグマッチがあって、店はめちゃくちゃ混んでた。アーセナル対リバプール。22時キックオフだから、21時過ぎにはもう席が埋まってた。

美咲さんもその日は来てて、珍しく友達を連れてた。バイト仲間の優太に聞いたら、美咲さんの同僚で麻衣さんって人らしい。麻衣さんは美咲さんと同い年で、ショートカットのボーイッシュな感じの人だった。

試合はめちゃくちゃ盛り上がって、3-2でアーセナルが勝った。店内は大騒ぎ。俺もバイト中なのにテンション上がってた。

試合が終わって閉店作業してたら、美咲さんがカウンター越しに話しかけてきた。

「ねぇ大翔くん、このあと暇?麻衣の家で打ち上げするんだけど、来ない?」

「え、いいんすか?」

「うん、麻衣も全然いいよって。人数少ないから来てくれると助かる」

「あ、じゃあ行きます」

二つ返事で答えた。(美咲さんの誘いを断る選択肢が俺にあるわけないだろ)

閉店作業を猛スピードで終わらせて、美咲さんたちと合流。麻衣さんの家は下北沢の駅から歩いて7分くらいのマンションの4階だった。1LDKで、一人暮らしにしては広い。

着いたのは深夜0時過ぎ。麻衣さんが冷蔵庫からビールとチューハイを出してくれて、リビングのローテーブルを囲んで飲み始めた。

メンバーは俺、美咲さん、麻衣さんの3人。

麻衣さんはかなり酒が好きらしくて、試合中からずっと飲んでたこともあって、家に着いた時点でだいぶ出来上がってた。

「麻衣、もうそんなに飲んで大丈夫?」

麻衣さんは「だいじょぶだいじょぶ~」って言いながら、ストロングゼロの500mlを開けてた。

俺と美咲さんはビールをちびちび飲みながら、サッカーの話とか仕事の話とかしてた。美咲さんが酔うと関西弁が出るってことをこの時初めて知った。大阪出身らしい。

「大翔くんってさ、彼女おるん?」

「いないっすよ。2年くらい」

「えー、なんで?普通にかっこいいのに」

「いや絶対お世辞っすよそれ」

「お世辞じゃないって。なんか…安心する顔してるよね、大翔くんって」

安心する顔ってなんだよ。褒められてんのかそれ。

(でも美咲さんに「かっこいい」って言われただけで今日一日の疲れ全部吹っ飛んだわ…)

1時を過ぎた頃、麻衣さんが限界を迎えた。

「ちょっと…横になる…ね…」って言って、寝室に消えていった。5分もしないうちに、寝室からいびきが聞こえてきた。

リビングに残されたのは、俺と美咲さんの二人。

テレビは消えてて、外の車の音だけが薄く聞こえてた。

「…ねぇ、もうちょっと飲もうよ」

「はい。俺ビールもう一本もらっていいすか」

「冷蔵庫から取って。あ、ついでに私のも」

冷蔵庫を開けたら、ほろよいの白桃味が残ってたからそれを渡した。

美咲さんはソファに座ってて、俺はその横のローテーブルの前に座り直した。距離は50センチくらい。近い。

「…あのさ、大翔くんに言ってなかったんだけど」

「はい?」

「彼氏と別れた。先月」

「え…」

「なんかもう、ずっとすれ違ってて。向こうが忙しいのもあるし、私が求めすぎてたのもあるし」

「…そうだったんすか」

「だから最近、店に来る回数増えたでしょ?家にいたくなくて」

言われてみれば、ここ1ヶ月くらい週3で来てた気がする。俺は単純に嬉しかっただけで、そういう事情があるなんて考えもしなかった。

「…ごめんね、こんな話して。大翔くん聞き上手だからつい」

「いや、全然。…美咲さんが元気ないの、気づいてたんで。聞けてよかったです」

嘘じゃない。元気ないのは気づいてた。ただ、理由を聞く勇気がなかっただけ。

美咲さんがこっちを見て、少し目を潤ませてた。

「…大翔くんって、ほんとに優しいね」

「いや、そんな…」

「ねぇ、もうちょっとこっち来て?」

言われるがままにソファに移動した。隣に座ると、美咲さんがふわっと俺の肩にもたれかかってきた。

シャンプーの匂い。甘い、花みたいな匂い。

心臓がうるさい。絶対美咲さんに聞こえてる。

「…あったかい」

(まずい。これはまずい。俺の理性がもたない)

そう思ってるのに体は動かない。というか動きたくない。

美咲さんが顔を上げて、俺のことを見た。目が合った。距離、10センチもない。

「…キスしていい?」

「…え」

返事を待たずに、美咲さんの唇が触れた。

柔らかい。ほろよいの甘い味がした。

一瞬で終わるかと思ったけど、離れなかった。もう一回、今度はもっと深く。舌が触れた瞬間、頭の中が真っ白になった。

(え、待って、これ夢じゃないよな…?半年ずっと好きだった人と今キスしてんの、俺…?)

どれくらいそうしてたかわからない。1分か、5分か。

唇が離れた時、美咲さんの顔が赤かった。酔ってるだけじゃない赤さだった。

「…ごめん、酔ってるからとかじゃなくて」

「…」

「大翔くんのこと、ずっと気になってた。…お店で、いつも優しくしてくれるから」

「え、俺のこと…?」

「うん。…だめかな?年上だし、お客さんだし」

だめなわけないだろ。半年間ずっとハイボール作りながら想ってた人が今目の前で「気になってた」って言ってんだぞ。

「だめじゃないです。…俺も、ずっと美咲さんのこと好きでした」

言ってしまった。言ったあとに(えっ告白しちゃった?このタイミングで?)って自分でびっくりしたけど、もう遅い。

美咲さんが目を見開いて、それから笑った。泣き笑いみたいな顔だった。

「…うそ。ほんとに?」

「ほんとです。最初に店に来た時からずっと」

「…半年も?」

「はい」

「…ばか。もっと早く言ってよ」

美咲さんが俺の首に腕を回してきて、そのまま2回目のキス。今度は最初から深かった。舌が絡まって、息が荒くなって、止まらなくなった。

気づいたら美咲さんをソファに押し倒してた。

(待て待て待て。ここ麻衣さんの家だぞ。隣の部屋で寝てるんだぞ)

頭ではそう思ってるのに、体は止まらない。美咲さんも止める気配がない。むしろ、俺のTシャツの裾を掴んで引き寄せてくる。

美咲さんの白いブラウスのボタンに手をかけた。上から一つずつ外していく。手が震えてたと思う。

ブラウスを開くと、黒いレースのブラが見えた。そこに収まりきらないくらいの胸が、息をするたびに揺れてた。

「…すごい」

「…恥ずかしいんだけど」

「いや、マジで…半年間ずっとカウンター越しに見てたんですけど、想像の3倍すごい」

「見てたの?…えっち」

バレてた。いや、バレるよな。あんだけガン見してたら。

ブラのホックを外すと、ぷるんって感じで美咲さんの胸が現れた。白くて、形がきれいで、乳首は薄いピンクだった。

手で包むように触ると、指が沈み込んでいく柔らかさ。今まで付き合った彼女の中で断トツだった。

「ん…っ」

乳首を指で転がすと、美咲さんが小さく声を出した。すぐに自分の手で口を押さえる。

「…声、出ちゃう…。麻衣起きたらまずい…」

「…じゃあ我慢してください」

「ちょっ…意地悪…」

口に含んで舌で転がすと、美咲さんの体がびくって震えた。押さえた手の隙間から「んっ…」って声が漏れる。

(こんなの現実か…?カウンター越しに見てたお姉さんの胸を今俺が舐めてんのか…?)

信じられない気持ちのまま、手を下に伸ばした。スラックスの上から触ると、もう濡れてるのがわかった。

ボタンを外してファスナーを下ろして、スラックスを脱がせる。ブラとお揃いの黒いレースの下着が出てきた。大人だなって思った。俺の元カノとかパステルカラーの綿パンだったし。

下着の上から指でなぞると、美咲さんが腰を浮かせた。

「あっ…そこ…」

布をずらして直接触った。すごく熱くて、指が滑るくらい濡れてた。

「美咲さん…めっちゃ濡れてるんですけど」

「…言わないでよ…っ」

クリを指の腹で撫でると、美咲さんの太ももがぎゅっと閉じた。でもすぐに力が抜けて、また開く。

指を一本入れると、中は熱くて柔らかくて、きゅっと締まってきた。

「ん…っ、あ…っ…」

口を押さえてるのに声が漏れる。寝室のドアをチラッと見たけど、麻衣さんのいびきは続いてた。

(大丈夫そう…たぶん)

指を動かしながら、もう片方の手で胸を揉んだ。美咲さんの体がだんだん熱くなっていくのがわかった。

「やば…っ…大翔くん…上手い…」

「そんなことないっすよ」

「あっ…だめ…いっちゃう…」

美咲さんの体がびくびくって震えて、中がぎゅっと締まった。俺の指を挟んだまま、しばらく震えが続いた。

「はぁ…はぁ…」

美咲さんが目を開けて、潤んだ目で俺を見た。

「…ねぇ、大翔くんも…してほしい」

美咲さんが体を起こして、俺のジーンズのベルトに手を伸ばした。ボタンを外して、ファスナーを下ろして、パンツごと引き下げる。

とっくに硬くなってたそれが出てきた時、美咲さんが一瞬固まった。

「…おっきい」

「え、普通だと思いますけど…」

「いや、元カレより全然…」

比較されるのは複雑だったけど、勝ってるなら悪い気はしない。

美咲さんが握ってゆっくり動かし始めた。年上だからなのか、手つきが妙に上手くて、それだけでイきそうになった。

「あ…それ、やばいっす…」

「気持ちいい?」

「はい…めちゃくちゃ…」

美咲さんがにこっと笑って、顔を近づけた。そのまま口に含んでくれた。

温かくて、柔らかくて、舌が絡みついてくる。頭がぼーっとした。

「み、美咲さん…それほんとに…」

「ん…」

吸われるたびに腰が浮きそうになる。このまま出しちゃいそうだったけど、俺は美咲さんの中に入りたかった。

「美咲さん…入れたいです」

口を離した美咲さんが、少し困った顔をした。

「…ゴム、ある?」

「あ…ない…」

沈黙。最悪だ。こういう時に限って持ってない。いやそもそも今日こんなことになるなんて想定してなかったし。

「…私、ピル飲んでるから…大丈夫」

「え、いいんすか…」

「…うん」

美咲さんが下着を自分で脱いで、ソファに仰向けになった。脚を開いて、俺を受け入れる体勢。

(マジか…。生で…美咲さんと…)

手が震えた。先端を当てて、ゆっくり入れていく。

ずぷ…って音がして、美咲さんの中に入っていった。

「んっ…あ…」

「うっ…きつい…」

中が熱くて、ぎゅうぎゅうに締まってきて、頭がおかしくなりそうだった。生は初めてだった。ゴムありとは全然違う。

「はぁ…おっきい…奥まで来てる…」

「動いても…いいすか…」

「…うん。でも、声出ちゃうから…ゆっくり…ね…」

ゆっくり腰を動かし始めた。美咲さんが口を手で押さえて、でも指の隙間から声が漏れる。

「あっ…ん…っ、あ…気持ちいい…」

ソファがギシギシ言うのが気になった。麻衣さんの寝室まで聞こえてないかって。でもそんなこと考えてる余裕がだんだんなくなっていった。

美咲さんが俺の背中に手を回して、爪を立ててきた。痛いんだけど、それが妙に興奮した。

「美咲さん…やばい…気持ちよすぎる…」

「んっ…私も…っ…もっと…」

ペースが上がった。美咲さんの声も大きくなってきて、もう手で押さえきれてなかった。

「あっ…あっ…だめ…また…いっちゃう…っ」

美咲さんの中がぎゅっと締まって、体が震えた。その締まりで俺も限界が近づいた。

「美咲さん…俺もそろそろ…」

「…中に出して…いいから…」

「ほんとに…いいんすか…」

「うん…大翔くんのがいい…」

その言葉で理性が完全に飛んだ。

腰を押し付けて、奥で出した。頭の中が真っ白になって、体中にびりびりって電気が走るような感覚だった。

「う…っ…」

「あ…熱い…いっぱい出てる…」

しばらく動けなかった。美咲さんに覆いかぶさったまま、荒い息をしてた。

「…はぁ…すごかった」

「…はい。俺も…」

繋がったまま、キスした。今度はゆっくりの、甘いキス。

抜いた後、美咲さんがティッシュで処理しながら小さく笑った。

「…ねぇ、麻衣起きてないよね…?」

寝室に耳を澄ますと、規則正しいいびきが聞こえた。セーフ。

(…いや、セーフなのかこれ。人の家のソファでヤッてる時点でアウトだろ)

罪悪感はあった。でもそれ以上に、美咲さんが隣にいる幸福感のほうがでかかった。

美咲さんが俺の腕を引いて、自分の体を俺にくっつけてきた。ソファの上で、二人で横になった。狭いけど、それがいい。

「…ねぇ大翔くん」

「はい」

「…もう一回、したい」

「え…」

美咲さんが俺の上に跨った。さっき出したばっかりなのに、美咲さんの手で触られたらすぐに硬くなった。20代の回復力ってすごい。

「…今度は私が動くから」

そう言って、ゆっくり腰を下ろしてきた。さっき出したのが残ってるのか、ぬるっと入っていく。

「ん…あ…」

美咲さんが腰を動かし始めた。上から見下ろされながら、揺れる胸を見てたら頭おかしくなりそうだった。

さっきとは感覚が違った。1回目は必死で余裕がなかったけど、2回目は美咲さんの表情をちゃんと見る余裕があった。目を閉じて、眉をひそめて、唇を噛んでる美咲さんがとんでもなく色っぽかった。

「美咲さん…きれい」

「…そういうの…やめて…恥ずかしい…」

腰の動きが速くなった。俺は下から突き上げるように合わせた。

「あっ…そこ…いい…っ」

声を抑えるために、美咲さんが俺の肩に顔を埋めた。耳元で吐息が聞こえて、それだけでぞくっとした。

「大翔くん…好き…」

「俺も…好きです…」

2回目だからか、さっきより長く続いた。美咲さんが何回か体を震わせて、そのたびに中が締まって、俺もだんだん限界が近づいた。

「また…出そうです…」

「うん…一緒にいこ…」

美咲さんが俺を抱きしめて、体を密着させた。

2回目は1回目より深いところに出した気がした。美咲さんが小さく「あ…」って言って、そのまま俺の胸に倒れてきた。

しばらくそのまま動かなかった。汗で肌がくっついて、心臓の音がお互いに聞こえてた。

「…ねぇ」

「ん?」

「付き合って。…私と」

「…さっき好きって言ったの、聞いてなかったんすか」

「聞いてたけど、ちゃんと言ってほしくて」

「…美咲さん、付き合ってください」

「…うん」

美咲さんが笑った。さっきまでの色っぽい感じじゃなくて、子供みたいな笑顔だった。

そのあと二人でシャワーを借りて(麻衣さんの家なのに)、リビングに戻ってソファで寄り添って寝た。

朝、麻衣さんに起こされた。

「おはよー…って、え?なんで二人くっついてんの?」

美咲さんが寝ぼけた顔で「付き合うことになった」って言ったら、麻衣さんが「マジ?」って叫んで、それから「あー、だからなんか昨夜変な声聞こえた気がしたんだ」って言った。

バレてた。

俺と美咲さんは顔を見合わせて、同時に赤くなった。麻衣さんは「別にいいけど、ソファにカバーかけといてね」って笑ってた。

あれから4年。美咲さんとは今も付き合ってる。来年あたりプロポーズしようかなって最近考えてる。きっかけがパチ屋じゃなくてスポーツバーなのが俺らしいなと思いつつ、あの夜のことは一生忘れないと思う。

下北沢のあの店はまだあって、たまに二人で飲みに行く。カウンターに座る美咲さんを見ると、あの頃のドキドキが少しだけ戻ってくる。

…いや、少しじゃないな。今でもめちゃくちゃドキドキしてる。


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