母親の再婚で突然できた義妹が同じ大学の同じゼミにいた件について俺はまだ整理がついていない

これ書いていいのかほんとにわからない。でも誰かに言いたくて仕方なかったから、匿名ならいいかなって。

俺は当時21歳、都内の私大の経済学部3年。高円寺のボロアパートで一人暮らし。身長174で、顔は友達には「ハナコの岡部に似てるけど華がない」って言われるレベル。つまりまあ、中の下だ。バイトは駅前のドトールで週4。彼女は1年の終わりに振られてから1年半いない。

母親が再婚すると電話で聞いたのは、3年の春、4月の頭だった。

「え、再婚? 誰と?」

——いや、これは母親との電話だから会話マーカーは使わないでおく。

母親は「向こうにね、娘さんが一人いるの。あんたと同い年よ」とだけ言った。親父が出ていったのは俺が中2の時で、それ以来母親が一人で働いて俺を育ててくれた。だから再婚したいって言うなら反対する理由なんてない。むしろ安心したくらいだ。

「いい人なんだね、おめでとう」って素直に言えた。相手の娘がいようが、俺はもう一人暮らしだし、正月に顔を合わせるくらいだろうと。

——そう思ってた。4月の3週目、ゼミの初回ガイダンスまでは。

うちのゼミは行動経済学で、教授がちょっと変わってて、毎年4月に「自己紹介プレゼン」をやらせる。スライド3枚以内で自分を紹介しろってやつ。くじ引きで順番が決まって、俺は5番目。緊張しながら前の人のプレゼンを聞いてた。

4番目の女が、スライドの1枚目を映した瞬間、俺の脳が止まった。

名前のところに「佐倉 美咲」って書いてあって、その横に「趣味:古着屋めぐり」「出身:横浜市青葉区」って並んでる。

佐倉。

——母親の再婚相手、佐倉さんじゃなかったっけ。

顔を上げてプレゼンしてる女を見た。身長は162、3くらい。黒髪のミディアムで、前髪はセンター分け。顔は——これ最初に思ったまま書くけど、橋本環奈を地味にして、でも目だけめちゃくちゃ強くした感じ。芸能人で例えるなら今田美桜に近いかもしれない。服はオーバーサイズの白シャツにワイドデニムで、化粧もほとんどしてないのに明らかに教室で浮くレベルの顔面だった。

(いや、同じ大学はまだわかる。でも同じゼミって何?)

自己紹介が終わって拍手してるふりしながら、スマホで母親にLINEした。「再婚相手の苗字、佐倉?」。既読ついて、「そうよ、娘さんも都内の大学って言ってたわ。仲良くしてね」。

仲良くしてねじゃないんだよ。

俺の自己紹介が終わったあと、ガイダンスは30分くらいで解散になった。荷物まとめて教室出ようとしたら、後ろから声かけられた。

「あの、今村くん…だよね?」

振り向くと、さっきの佐倉美咲が立ってた。俺の苗字は今村。

「あ、うん。佐倉さん…?」

「やっぱり。お母さんから聞いてなかった? 私たち、きょうだいになるんだよ」

めちゃくちゃ落ち着いた声で、笑ってた。ちょっとイタズラっぽい笑い方。(この子、知ってて黙ってたな…)って直感的に思った。

「え、いや、聞いてたけど…同じゼミとは聞いてない」

「私も昨日お父さんに言われて知ったの。ウケるよね」

ウケないよ。全然ウケない。

それからゼミの集まりのたびに、佐倉——美咲と顔を合わせることになった。週2回のゼミに加えて、グループワークの班も一緒になった。6人班で、俺と美咲ともう4人。

最初の数週間は普通だった。ゼミの後にみんなで学食行ったり、LINEグループで課題の相談したり。美咲は頭がいいのに全然嫌味がなくて、グループの中では一番まともな意見を出す。でも本人は「私、経済学わかんないんだよね」ってへらへらしてる。(いや、お前が一番わかってるだろ)と俺は毎回思ってた。

問題は、ゴールデンウィークだ。

母親から「連休にみんなでご飯食べない? 佐倉さんの家で」って連絡が来た。断る理由もないから行った。横浜の青葉台にある佐倉さんの家は、俺が育った練馬のアパートとは全然違う一軒家で、庭まであった。

初めて会う佐倉さん——義父になる人は、温厚そうな50代で、銀行の支店長をやってるらしい。母親がやたら楽しそうに笑ってるのを見て、ああ、これでよかったんだなって思った。

で、夕飯の準備中、美咲に2階の自分の部屋を見せてもらった。

「散らかっててごめんね」

全然散らかってなかった。6畳くらいの部屋に、本棚とベッドとデスクがきれいに収まってて、壁にはフィルムカメラで撮ったっぽいモノクロの写真が何枚か貼ってあった。

「写真、自分で撮ったの?」

「うん。高校のとき写真部だったの。今はあんまり撮ってないけど」

「いいじゃん、うまいよ」

「ほんとに? ありがとう」

照れたように笑う顔が、ゼミで見せる顔と全然違った。なんていうか、年相応に柔らかい顔。あ、かわいいなって思ってしまった。思ってしまってから、(いやいやいや、義妹だぞ)って自分にツッコんだ。

そこから、大学で会うと前より話すようになった。ゼミの前に学食で一緒にメシ食ったり、帰りに高円寺と青葉台で方向が逆なのに吉祥寺まで一緒に歩いたり。

6月に入って、状況が変わった。

母親と佐倉さんが正式に入籍して、母親が青葉台の家に移った。俺は高円寺にそのまま一人暮らし。それは変わらない。でも美咲がある日ゼミの後に言った。

「ねえ、今村くん。私、夏から高円寺の方に引っ越すかも」

「え? なんで?」

「お父さんたちが新婚生活楽しみたいみたいだし、私もそろそろ一人暮らしした方がいいかなって。あと通学も楽だし」

「高円寺って…近いな」

「ダメ?」

「いや、ダメじゃないけど…」

ダメなわけがない。でもダメじゃないのがダメだった。(近くに住むとか、余計に意識するだろ…)。この時点で、俺は自分の気持ちにまだ名前をつけてなかった。いや、つけたくなかった。

7月、美咲は本当に高円寺に引っ越してきた。俺のアパートから徒歩8分の1Kに。

最初は「近いから」って理由で週1くらいで晩メシを一緒に食べてた。JR高円寺駅の高架下にある居酒屋とか、パル商店街のカレー屋とか。でも7月の終わりにはほぼ毎日一緒にいるようになってた。図書館で隣に座って課題やったり、どっちかの部屋で映画見たり。

ゼミの同じ班のやつに、「お前ら付き合ってんの?」って聞かれた。

「いや、家族みたいなもんだよ」

「家族みたいなもん」って言いながら、心臓がうるさかった。美咲はその場にいなかったけど、もし聞いてたらどう思っただろう。

夏休みに入って、ゼミの中間発表の準備で、美咲と二人で俺の部屋で作業することが増えた。6人班だけど対面で集まれるのが俺たちだけで、他のやつはオンライン参加。

8月のある土曜日、朝から資料作りをしてた。エアコンの効いた6畳の部屋に二人。美咲はTシャツに短パンで、あぐらかいてノートPC叩いてる。俺の前で遠慮なくだらけるのが、もう完全に身内扱いなんだなってわかる。

「ねー、このグラフの色どっちがいいと思う?」

「青」

「根拠は?」

「なんとなく」

「行動経済学のゼミでそれ言う?」

笑いながらノートPCの画面をこっちに向けてくる。身を乗り出した瞬間、シャンプーの匂いがした。前にドラッグストアで「これ使ってる」って教えてくれたボタニストのやつ。(匂い覚えてるとかキモいな俺)と思いながら、胸がざわついた。

その日、作業が夜の9時過ぎまでかかった。

「疲れた…。ご飯作る気力ない…」

「コンビニ行く?」

「んー、でも歩くのもダルい。ここで食べてっていい?」

「いいけど、うち何もないよ」

「カップ麺でいい」

二人でカップヌードルのカレー味をすすりながら、テレビもつけずにぼーっとしてた。美咲が「ねえ」って言った。

「今村くんってさ、私のこと妹だと思ってる?」

「え?」

「義理だけど、一応きょうだいになったじゃん。ちゃんと妹だと思ってる?」

「…思おうとはしてる」

我ながら最悪な回答だった。美咲は数秒黙ってから、「ふうん」って言った。それだけ。そのあと「じゃ帰るね」ってあっさり帰っていった。

その晩、俺は全然眠れなかった。「思おうとはしてる」って何だよ。思えてないって自白したようなもんだろ。美咲に変な気持ちを持ってること、完全にバレた。いや、バレたっていうか、自分で認めざるを得なくなった。義理の妹に恋愛感情がある。最悪だ。

次の日から、美咲とちょっと距離ができた。LINEの返信が素っ気なくなったわけじゃないけど、二人で飯に行く頻度が減った。ゼミでは普通に話すけど、あの夜みたいな空気にはならない。

(やっぱあの返事がまずかったんだ。気持ち悪いって思われた。当たり前だよな、義兄が義妹に欲情してるとか…)

自分を責めながらも、美咲の顔を見るたびに胸が詰まる。好きだった。認めたくなかったけど、もう完全に好きだった。

転機は、8月の終わり。ゼミの中間発表が終わった打ち上げの飲み会だった。

高円寺のなんでもない居酒屋で、ゼミの6人班で飲んだ。俺はあんまり酒が強くないから、生中2杯でいい感じに酔ってた。美咲はレモンサワーを3杯くらい飲んでて、頬がピンクになってた。

解散が11時頃で、他の4人はそれぞれ帰っていった。俺と美咲だけが残った。同じ方向だから一緒に歩く、それだけの話だ。

8月の終わりの夜はまだ蒸し暑くて、コンクリートが昼間の熱を放出してた。商店街のシャッターが全部閉まってて、人通りはほとんどない。

「ねえ」

「ん?」

「この前の話の続き、していい?」

「…どの話」

「わかってるくせに」

わかってた。わかってたけど、自分からは切り出せなかった。

「"思おうとはしてる"って言ったよね。じゃあ、思えてないんでしょ」

「…」

「私も同じだよ」

足が止まった。美咲は2歩先で振り返って、街灯の光を背負って立ってた。

「お兄ちゃんだと思おうとしたよ。でも無理だった。ゼミで会ったときから好きだったもん。家族になるって聞く前から」

「…え?」

「ゼミの初回のガイダンスで、今村くんがめっちゃ緊張しながら自己紹介してたの見て、あ、いいなって思ったの。で、帰ってからお父さんに再婚相手の息子の名前聞いたら今村翔太って。…もうほんとに最悪だった」

俺の名前を呼ぶとき、声がちょっと震えてた。

「最悪、って…」

「好きになった人が義兄になるんだよ? 最悪じゃん」

笑ってた。でも目が笑ってなかった。

俺は何て返せばいいかわからなくて、しばらく黙ってた。頭の中では「ダメだろ」「いや、でも」「血は繋がってない」「でも親は」っていう言葉がぐるぐる回ってた。

「…うちに来る?」

自分で言って驚いた。でも、ここで「ごめん」って言ったら多分もうこの話は二度と出来ない。それだけはわかった。

美咲は何も言わずにうなずいた。

アパートの階段を上がって、部屋の鍵を開ける手が震えてた。靴を脱いで、電気をつけて、二人で狭いワンルームに入る。ついさっきまでゼミの作業で何十時間も過ごした同じ部屋なのに、空気が全然違った。

「なんか飲む? 麦茶しかないけど」

「いらない」

美咲は座りもせずに、俺の正面に立ってた。

「ねえ。私のこと、好きなの?」

「…好きだよ。ずっと、どうしようって思ってた」

「どうしようって思ってただけ?」

「だって、義妹だぞ」

「戸籍上はね。でも一緒に育ってないし、血も繋がってない。赤の他人が4月に急に家族になっただけじゃん」

正論すぎて何も言い返せなかった。

「…キスしてくれたら、信じる」

そう言って、美咲が一歩近づいた。ボタニストの匂いがした。

(もう無理だ)

俺から美咲の頬に手を添えて、キスした。唇が触れた瞬間、美咲が小さく息を吸った。柔らかくて、レモンサワーのかすかな甘さがした。

離れようとしたら、美咲がTシャツの裾を掴んで離さなかった。

「…もっと」

もう一度キスした。今度は深く。美咲の手が俺の背中に回って、引き寄せられた。舌が触れたとき、美咲が「ん…」って声を漏らして、その声で完全にスイッチが入ってしまった。

(ダメだ、これは本当にダメだ)って思いながら、手が美咲の腰に回ってた。薄いTシャツ越しに伝わる体温が高くて、互いの心臓の音が聞こえるくらい密着してた。

キスしたまま、ベッドの方に移動して、美咲を座らせた。俺はその前にしゃがんで、美咲の顔を見上げた。

「ほんとにいいのか」

「今さら何言ってるの」

「いや…あとで後悔しない? 親にバレたら…」

「バレたらその時考える。今は、ここにいたい」

美咲がそう言って、自分のTシャツの裾をつかんで脱いだ。白のブラだった。派手じゃないやつ。でもそのシンプルさが逆にリアルで、「ああ、本当にこの子が目の前にいるんだ」って変な感動があった。

背中に手を回してブラのホックを外すとき、指が震えてたのは俺の方で、美咲の方が落ち着いてたのが情けなかった。

「…へたくそ」

「うるさい」

外したブラがずり落ちて、Cカップくらいの胸が見えた。形がよくて、肌が白くて、思わず見つめてしまった。

「そんな見ないで…」

さっきまでの強気はどこ行ったんだよ。腕で隠そうとするから、その手をそっと下ろして、胸に触れた。柔らかくて、指を置いたら少し沈む感触がした。

「ん…っ」

乳首に親指の腹で触れると、小さく声が出た。美咲が俺のTシャツを引っ張ったから、俺も脱いだ。二人とも上半身裸で、見つめ合って、なんかちょっと笑ってしまった。

「なに笑ってんの」

「いや、なんか…こうなるとは思ってなくて」

「…私は、ちょっと思ってた」

そう言いながら美咲は短パンを自分で脱いだ。白い下着だけになった美咲をベッドに押し倒して、首筋にキスした。耳の後ろに唇をつけたら、美咲の体がびくってなった。

「あっ…そこ、弱い…」

覚えておこうと思った。耳の後ろ。鎖骨に唇を這わせながら、片手で胸を揉む。もう片方の手は腰骨のあたりを撫でてた。美咲の手が俺のジーンズのボタンに触れて、もたもた外そうとしてた。

「自分でやるよ」

ジーンズとトランクスを脱いだ。美咲の視線が一瞬下に行って、すぐに逸らされた。

「…おっきい、ね」

「普通だと思うけど」

「比較対象ないからわかんない」

この子、経験ないのか——とは聞けなかったけど、そういうことなんだろうなと察した。

俺も正直2人目だからたいした経験じゃない。でも美咲に変な思いさせたくなくて、丁寧にやろうと思った。

美咲の下着に手をかけて、「脱がすよ」って言ったらこくって頷いた。ゆっくりずらすと、美咲が目を閉じた。

指を伸ばして触れたら、もうかなり濡れてた。

「…感じてたんだな」

「言わないで…っ」

クリに触れると、腰がぴくって跳ねた。ゆっくり円を描くように触りながら、もう片方の手で胸を揉む。美咲の呼吸が荒くなって、シーツを握る手に力が入ってた。

「あ…っ、ん…気持ちいい…っ」

指を一本入れてみた。きつかったけど、ゆっくり動かしてたら美咲の力が抜けて、奥まで入った。

「ぁ…んんっ…」

中をかき回しながらクリも同時に触ってたら、美咲の声が大きくなった。

「やば…っ、ちょっと待っ…」

「待てない」

「あっ…! んんっ…!」

美咲の体がびくびくって震えて、俺の指をきゅって締めつけてきた。目を閉じて、唇を噛んで、顔を横に向けてた。

「…いっちゃった…」

恥ずかしそうに腕で顔を覆う美咲を見て、俺はもう限界だった。

「美咲…入れていい?」

名前で呼ぶのは初めてだった。美咲が腕をどけて、こっちを見た。目が潤んでた。

「…うん」

ゴムはあった。前の彼女のとき買った残りが引き出しに入ってた。つけるのがもどかしかったけど、これは絶対に省けない。義妹を妊娠させるとか、洒落にならない。

先端を当てて、ゆっくり押し入れた。美咲が「んっ…」って声出して、俺の背中に爪を立てた。

「…痛い、ちょっと待って」

「ごめん、止まる」

途中まで入った状態で、動かずにキスした。美咲の呼吸が落ち着くまで待った。1分くらいそうしてたら、美咲が小さく腰を動かした。

「…大丈夫、もう動いて」

ゆっくり奥まで入れた。すごくきつくて、熱くて、俺の方が先に飛びそうだった。歯を食いしばって、ゆっくり動き始めた。

「あ…あぁ…っ」

「痛くない?」

「ん…大丈夫…気持ちいいかも…」

「かも」ってなんだよ、って思ったけど聞けなかった。少しずつペースを上げていくと、美咲の声が変わった。痛みの声じゃなくて、もっと甘い声に。

「ん…っ、あ…いい…っ」

美咲が自分から腰を動かし始めた。俺と合わせるように。ぱちゅ、ぱちゅって音が狭い部屋に響いて、なんか現実感がなかった。(義理とはいえ妹としてるのに、こんなに気持ちいいとか、俺は終わってるな…)って思いながらも、止められなかった。止める気もなかった。

「美咲…好きだよ」

言ってしまった。セックスの最中に告白とか、最悪のタイミングだったかもしれない。でも美咲は——

「…私も。ずっと好きだった…っ」

泣きそうな顔で笑ってた。

その顔見たら、もう全部どうでもよくなった。義兄とか義妹とか、親にバレたらとか、全部。

ペースを上げた。美咲の脚が俺の腰に回って、深く入る。

「あっ…やば…奥に当たって…っ」

「いきそう…」

「うん…来て…っ」

腰を密着させて、奥で止まったまま出した。ゴム越しでも美咲の中の熱が伝わって、頭が真っ白になった。

「…っ!」

美咲も同時にいったみたいで、俺の背中に回した腕にぎゅって力が入った。

しばらくそのまま動けなかった。二人とも息が荒くて、汗だくで、くっついたまま天井を見てた。

「…ねえ」

「ん」

「これ、どうするの。私たち」

「…わかんない」

「正直でよろしい」

美咲が笑った。ゼミで見せるイタズラっぽい笑い方。裸のまま。カオスだった。

俺はゴムを外して処理して、美咲の隣に横になった。シングルベッドに二人は狭くて、嫌でもくっつく。

「付き合うとかは…言わなくていいよ。まだ」

「え?」

「だって、整理つかないでしょ。私もまだ。でも…今日のことは後悔してない」

「…俺も」

「じゃあ、今はそれでいいじゃん」

美咲が俺の胸に顔を埋めた。シャンプーの匂いと、汗の匂いと、さっきまでの名残が混ざった匂い。

「おやすみ」って美咲が言って、数分で寝息が聞こえてきた。俺は全然眠れなかった。好きな女が腕の中にいて、その女は義理の妹で、たった今セックスしたばかり。

窓からカーテン越しに、中央線の終電の音が聞こえた。

——あれから数ヶ月経って、俺たちは今も「何でもない」顔でゼミに並んで座ってる。親の前では「仲のいいきょうだい」のフリをしてる。週に2、3回、どっちかの部屋に泊まってる。

これが何なのか、まだ名前をつけてない。つけたら壊れそうで怖い。でも、美咲が隣にいる時間が、俺の生活の中で一番大事になってしまった。それだけは確かだ。

もし同じような状況の人がいたら教えてほしい。これ、どうすればいいんですか。マジで。


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