旅行・お出かけ
アラートに追われて空を見上げなくなった僕が、十年ぶりに登った真夏の北アルプスで、台風接近の停滞でただ一人の客になった稜線の山小屋を一人で守る同い年の小屋番に風と雲の読み方を教わるうちに惹かれ、ご来光の晴れ間の前夜に別棟の屋根裏で結ばれた話
サーバーのアラートに追われて空を見上げる暇もなくなっていた僕、久野透は、十年ぶりに北アルプスの稜線へ。台風崩れの前線が近づき、宿泊客が次々と下山する中、僕は標高二千八百メートルの稜線小屋『稜雲荘』にただ一人取り残された。小屋を一人で守る同い年の小屋番・美山澪さんに、風と雲の読み方を教わるうち——。