幼馴染・地元
東京の装丁の仕事に擦り切れて雪深い故郷へ逃げ帰ったら、亡き父の紙漉き工房をひとりで継いでいた幼馴染に寒漉きの和紙を漉く手を教わるうちに惹かれ、雪の降りしきる夜の作業場で結ばれた話
本の装丁に擦り切れて、十年ぶりに雪深い故郷へ逃げ帰った。亡き父の紙漉き工房を、ひとりで守っていたのは幼馴染の紬だった。凍えるほど冷たい水で楮を晒し、簀桁を揺らして紙を漉く——その静かな手つきに教わるうちに、雪の降る夜の作業場で、子どもの頃とは違う距離になっていって。
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幼馴染・地元
本の装丁に擦り切れて、十年ぶりに雪深い故郷へ逃げ帰った。亡き父の紙漉き工房を、ひとりで守っていたのは幼馴染の紬だった。凍えるほど冷たい水で楮を晒し、簀桁を揺らして紙を漉く——その静かな手つきに教わるうちに、雪の降る夜の作業場で、子どもの頃とは違う距離になっていって。